スポンサーサイト

 --------
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ :スポンサー広告 トラックバック(-) コメント(-)

パリの聖火リレー

 2008-04-09
オリンピックの聖火がロンドンからパリに渡り、7日の月曜、スポーツ選手他による聖火リレーが行われました。混乱状態となったことは、すでに各地で報道されていることと思いますが、フランス国内で見聞きする報道とは、やはり異なる点があるのではないかと思います。

例えば、月曜の夜、私がまずざっと読んだ日本の新聞(電子版)では、要約されすぎていてわからなかったことがいくつかありました。それは、「聖火が消された」らしいのですが、産経新聞・毎日新聞・読売新聞で、それぞれ「2度」「3度」「4度」(どの新聞がどの数字だったかはっきり覚えていません)と報じており、どれが事実だったのか不明。また、「消された」というのは受動体なわけで、「何によって」かを明言する必要のない文章体。「抗議行動で消されたのかなあ」「雨が降ったりしてたし、天候不順のせいで消えちゃったのかなあ」とぼんやり考えつつ、とりあえず聖火って消しちゃいけないもんだと思っていたので「えっ、これって一大事じゃないの?」とちょっとびっくり。でも、予備の火がとってあることが記事内に説明されていたので、「へえ~そういうものなんだ」と納得しましたが。

でもまあ、リレー中に聖火が人為的に消されたのであれば、やはり問題だろうと思い、どういう経緯で消えたのか、パリの警備の責任なのか…と気になりました。

そしてその後、映像のニュースを見たいと思い、カナル・プリュスやフランス・テレビジョンのサイトで、その日の夜のニュースの録画を再生。その中で、たしかに聖火は消されていました。中国の警備団の手で。

フランス2の20時のニュースでは、車椅子の少女が掲げていたトーチの炎が、伴走していた警護グループの人に消され、突如引き返すことになった場面を映していました。

3522420498-a-paris-la-flamme-olympique-prend-une-belle-douche-froide.jpgその他にも消火の場面はありました。
元オリンピック金メダル柔道選手、ダヴィッド・ドゥイエ(日本人はこの人、嫌いだろうね~)は、リレーに参加し、カナル・プリュス前に到着して次の走者のトーチに火種を渡すはずでした。ところが、バトン・タッチしようというところへ中国人警備団が歩み寄り、おもむろにドゥイエの持っていたトーチの火を消したのでした。

ダヴィッド・ドゥイエはこの行為に怒りを隠せず、「危険はなかったのに、何故あんなことをしたのか、全くわからない」と述べています。また、フランス3の深夜のニュースで、中国でのオリンピック開催の正当性について訊かれ、「その答えはもう先ほどの映像の中で見た通り。そのレベルに達していない。やるべきではなかった」と答えています。

この警備団が謎。白とブルーのユニフォームを着て、全員サングラスをした中国人のこの警備団、北京オリンピックの組織委員会から配置されたというグループですが、どういう人たちなのか、フランス側にもよくわからないらしい。走者に付き添うかたちで聖火をまもりつつ、実は誘導してリレー全行程を仕切っていました。インディペンデント紙によると、ロンドンでもこの謎の警備団が走者に(というか聖火に)ずっとついていて、「走者、抗議表明者、ジャーナリスト、警察でさえも」相手に殴りかからんとしたらしい。イギリスのオリンピック委員会委員長は、この警備団に憤慨し、「フランスは彼らを追い払うべきだった」と述べたとか。

パリのリレーが失敗だったと印象づけるのは、特に最後の方でバスに乗って最終地点まで移動してしまったこと。バス乗車は、例の謎の警備員たちに促されたようです。そして、リレー行程の選択に問題があったという話も。パリの警察は「距離が長すぎて警備しきれない」とこぼしていたようです。3000人の治安部隊を動員したのに…。内閣が「公的資金の財布の紐をしめる」とか言ったそばから、こんな警備体制に一体いくら使ってるんだ?という批判もあり。

リレーの行程の決定は、すべて北京オリンピック組織委員会によるもので、突然の変更も然り。事前の予定ではパリ市庁舎前でイベントが行われるはずでしたが、直前にそこは通らないことになり、イベントも中止に。抗議行動の多さに嫌気がさしたのか、市庁舎にはためいたチベットの旗のせいか…理由ははっきりしないようです。ただ、緑の党の議員がチベットの旗を市庁舎の正面窓から広げたので、中国の高官がそれを降ろすように要請したとのこと。それに対しドラノエ市長は「聖火リレーの途中でパリ市庁舎に寄るか寄らないかは、中国の高官が決めるものではない」として、旗の撤去を拒絶。結局、パリ市庁舎には聖火も中国高官も来なかったようです。

チベットの旗は、実際、パリのいたることろで広げられました。

devant lassemblee nationale les deputes manifestent au 7 avril 2008国民議会前では、抗議行動のために議会を一時中断した議員たちが「人権尊重」と書かれた垂れ幕を掲げ、聖火を迎えました。「チベットに自由を」と声をそろえ、その後はフランス国歌、ラ・マルセイエーズを合唱。(でも、ラ・マルセイエーズの歌詞を考えると、なんか皮肉な状況のような…。)

しかし、チベットの旗がすべて受け入れられたわけではありません。
フランス2の20時のニュースの中で、警官が抗議表明をする人の手からチベットの旗をもぎ取る場面が映されました。
これにはちょっとショック。
静かにただ旗を広げるだけでもダメなんておかしいんじゃないの?
垂れ幕や旗などの抗議表明は表現の自由として認められて良いはずなのに。
国旗は、中国の旗とフランスの旗だけが認められたようです。
どうせなら日本とかイタリアとか韓国とかアルバニアとかボリビアとかジンバブエとか、もうありとあらゆる国旗も掲げればよかったのかなあ。「世界各国が集まるスポーツの祭典」っていうんだから。

噂では、フランスの警察・機動隊にチベットの旗を回収するよう、指示が出ていたとか。これも中国政府からのお達し?
ミッシェル・アリオ-マリー内相は、「そんな指示は出ていない」と否定しています。

そんなこんなで、パリの聖火リレー失敗(と判断してしまっていいのかよくわかりませんが)は、フランスでは「中国のオリンピック組織委員会の責任」ということになっているようです。

うーん、それでいいのだろうかー?

まあ、違う観点からの意見もあるでしょうね。中国政府が言うみたいに、「抗議行動のせい」とか。
っていうか、抗議行動が当たり前のように繰り広げられるフランスと、抗議行動が当たり前のように弾圧される中国では、見方が違って当然だろうけれど。

参照:
Le Mondeより


スポンサーサイト
コメント
火を消そうとしない平和的な集団が、チベットの旗を持っているというだけで警察に囲まれ、聖火ランナーが通る道にはいられなかったのを観ました。チベットの旗を掲げるだけでも取り締まりというのは私もびっくり。色々な国の旗を揚げればよかったというのに同感。警察も取り上げられないしね。

リレー前はIOC側に立って、五輪を手錠に替えた旗に憤慨していたダヴィッド・ドウイエが、当日に「よりより世界に」のバッチを却下され、火を消され、さすがに怒っていましたね。彼を怒らせたから、開会式は普通には行きそうにないなあ。


【2008/04/10 11:58】 | もも #- | [edit]
チベットの旗を持っていた集団が沿道から追いやられたというのには、ほんと、びっくりしました。さっき、友達に聞いた話で、その後Arret Sur Imagesのサイトをみたらたまたまフランス2のEnvoye Specialの問題の部分の抜粋動画が載っていたのですが、フランス2のカメラマンが中国人のオリンピック組織委員のカメラマンを撮っていたら、「こいつ、怪しい」と言われ、その中国人に呼ばれたCRSの人に無理矢理プレスの車から降ろされてしまったそうです。信じられっなーーい!中国のオリンピック組織委員会がすべてオーガナイズして、CRSもある部分で言いなりだったみたいですね。

あんなに親オリンピック派のダヴィッド・ドゥイエが怒らせてしまってはあかんよねー。
【2008/04/12 23:58】 | shiba #h/1ZVhMA | [edit]












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://hibinoawa.blog10.fc2.com/tb.php/674-ebf32e7f
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。