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サルコジの中国訪問報道

 2007-12-09
先週はちょっと外出続きで更新できませんでした。
なので、話題もズレズレで時事的に遅いものですが…自分の中ではなかなか問題提起的なんじゃないかと感じて記憶に留めていた物事を掘り起こしつつ、アップします。

まず、サルコジの中国訪問とその報道について。

さる11月25日、サルコジが中国を訪れました。大統領の訪中は3日間。

rama.jpgこの訪中前から、リベラシオン紙で、人権問題閣外大臣のラマ・ヤドがサルコジに同行しないことが報道されていました。ラマ・ヤドはセネガル系で、パッチリ目が可愛く、若くてフレッシュな女性。「移民系」「黒人」「若い」と三拍子揃った閣外大臣は、「オープン」で「平等」なサルコジ政権の格好の宣伝材料であり、同じく移民二世で中東風容姿の法務相、ラシダ・ダティと共に、大統領外遊に頻繁に同行しています。

しかし、ラマ・ヤドの政治的未経験さについては多くの人が不安に感じるところ。以前、彼女の「ヘマ」として取り上げられたのは、パリ郊外のオベールヴィリエで抗議行動をしていた不法居住者たちに会いに行き、彼らを支持するような発言をしたため、内閣および与党内から「非常識」と批判が出たこと。この不法居住者訪問は、内閣に相談せずに単独で行動したものらしい。彼女は、「自分の信条に従って行動した」と弁明していますが、それにしても「政府に属する者としての言動に相応しくない」と周囲から批判を浴びました。その後、首相のフィヨンが彼女に直々に忠告。これは彼女の政治経験の浅さを世間に印象づけたのではないでしょうか。

そのような背景があるなか、先に挙げたリベラシオン紙の報道によると、中国政府のデリケートな問題、人権問題について、ラマ・ヤドが中国訪問中に下手な行動を起こしてサルコジが取ろうとしている大きな契約を逃すと大変なので、同行が許されなかった…とのこと。

ところで、サルコジの外交は、「大きな契約」をとってくるのが主な目的なようです。対リビア外交ではそれが最も明白でしたが、TGVを売り込んだモロッコ訪問然り、つい最近50億ユーロの契約を取ってきたアルジェリア訪問然り。

lepresidentchnoisetlepresidentfrancais.jpgで、勿論、中国とも経済的に大事な取引をしたかったわけで、怒らせてはマズイ。特に人権問題については、ドイツのメルケル首相が中国訪問時にかなり厳しい態度をみせており、中国としてもこれ以上ヨーロッパの国から非難されて国際評価を落としたくない。そこで中国は、フランスには予めその問題に対して経済的な盾を使って牽制したらしい。

かといって、フランスが「人権の国」を自負するなら、中国の人権問題を無視するわけにいかない。訪中前、サルコジがこれについてはっきりと中国政府に進言することを求める声もあがっていました。

ところが、訪中には人権問題を扱う閣外大臣が不在。これはさすがにマスコミの注目をひいたようです。しかしこの不在を突っ込んだ報道は少なく、「ラマ・ヤドは不在で、人権問題については大統領が自ら話すことになる」と触れた程度のものが一般的だったような気がします。

さて、サルコジの訪中報道について、私はAPF通信だったかロイター通信だったかの短い記事を読んだ程度でしたが、それを読んだ印象では、サルコジは中国政府を前にした演説で、経済発展の協力関係を強調し、人権問題にはほとんど触れず、チベットも中国の一部であり台湾が国連軍に援助を求めようとしていることに反対だと明言したとのことでした。

しかし、私の印象は、どうもフランス人一般に与えられたそれとは違ったようです。

アレ・シュール・イマージュ(@si)の分析によると、民放TF1と国営放送フランス2のニュースではサルコジの演説の中の人権問題に関する部分ばかりがクローズ・アップされていたとのこと。そしてチベット問題、台湾独立問題に関する部分に触れなかったらしい(ただし、フランス3は触れた)。

まあ、チベット問題と台湾独立問題っていうのは一般的フランス人の関心をひかないのだろうなあ…。一応、これらの問題で中国を支持するというフランスのポジションは、これまでの外交上、正当らしいですが。

一方、@isは、中国がフランス語で流しているニュースを紹介していますが、こちらはサルコジが「統一した中国」に賛同したことばかりを報道しています。もちろん、人権問題に触れたことなどノー・タッチ。

やれやれ。

しかし、こういう報道のされ方の違いって、中にいるとわからない・気づかないものなんだよなー。
自分も気づかないことがたくさんあるだろうなーと思います。
だからこそ、日本の人にも日本とは違ったフランスの報道のされ方を少しでも知って欲しい、という思いもあるのですが。

結局、この中国訪問で、サルコジは200億ユーロの契約を取ってきたとか。
以前、サルコジは、フランスの経団連Medefでの演説中、社会党から引っ張ってきた「オープンな内閣」について、「社会党が有益に使えなかった優秀な人材を、自分はうまく採用している。自分が民間企業で働いていたら人事部に向いていたと思う」というようなことを言っていたけれど、人事より販売営業だろ、キミは。

ちなみに、ラマ・ヤドが同行しなかったことについては、リベラシオン紙が伝えたのとは別の説も。
ラジオ局RTLのサイトで見つけた記事によると、サルコジがあんまりラマ・ヤドを褒めちぎるものだから、ラシダ・ダティが嫉妬して、「あのコが一緒に行くなら、私は行かない!」的なことを言ったとか…。
この噂がホントかどうかわかりませんが、いずれにせよ、外交問題に関係のない法務相のラシダ・ダティをどこにでも連れて行くのは変だろう。「オープン」で「平等」な自分の政治の宣伝のために(そしてもっと悪いことに多分自分の私的な理由で)、無関係な人員を外遊に連れて行くなんて、公金の無駄遣いじゃん!…って、なんでフランス人はもっと怒らないのかなーーー。
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