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DNA鑑定、共和国の価値とフランス語テスト、そして人種・民族割り当て制

 2007-09-21
先日、家族呼び寄せビザ発給に関し、DNA鑑定が取り入れられるかもしれないと書きましたが、この修正案が国民議会を通りました。しかし、原案には修正が加えられました。

このDNA鑑定は、すべてのビザ志願者に義務付けられるものではなく、戸籍の真贋が問われるなどして、ビザ発給に時間がかかったり拒否される可能性がある場合に、志願者の方が希望すれば行われるというもの。血縁関係が証明されてビザが発給されれば、DNA鑑定にかかった費用は国から返済されます。
「志願者の希望による」という点と、「ビザ発給の際には費用が国から返済される」という点が、原案に加えられた修正ポイント。

実際に、出生届や死亡届をいちいち出さずとも暮らしていける状況にあるところからやってきた家族の場合、呼び寄せビザがおりなくて困ることがあるらしい。また、戸籍証明がいい加減だと見なされたりすることもあるようです。多くはアフリカの国の出身者に、こうした問題がふりかかっているそう。まさしくこの問題で、夫と子供のうち一人を呼び寄せることができたものの、二人の子供のビザが拒否されて、離れ離れになっている家族のことが、ル・モンドも紹介されていました(しかしリンクが見つかりません)。たしかに、こうした家族にとっては、DNA鑑定ですんなり事が進むなら、早く受けたいところでしょう。

それでもやっぱり、DNA鑑定を簡単に認めてよいものかどうか、問題があるようです。「Immigration et ethique(移住と倫理)」と題されたル・モンドの社説では、「民法16条により、司法の監視のもとに行われる重要な事例を除き、研究または医療目的以外の遺伝子テストは禁止されている」のであり、移民の不正な流入を防ぐためにDNA検査が用いられるのはこれに反する、と指摘されています。更にこの社説は「行政が例外と認定したがっていた手続きを、外国人には一般化し、フランス人にとってはそのまま例外のものとなっている」と述べ、「要するに、この修正案は単に差別的なだけではない。国の違いという名のもとに、衝撃的なやり方で共和国法の精神と手を切るものだ」と締めくくっています。

DNA鑑定ばかりが注目を浴びてしまいまった印象ですが、それ以外にも、サルコジ元内相が進めた修正案が強化されています。その一つが、家族呼び寄せビザによってフランスに移住しようという外国人に課せられる「共和国の価値と言語の認識」のテスト。社会問題が頻発→その発生元は社会に同化できなかった移民→同化できない移民がこれからもフランス社会をおびやかす→「共和国の価値と言語」を最初から認識していなければ受け入れない…ということなのでしょう。

ル・モンドで見つけたのですが、外国人と移民受け入れ局で、フランスに移住しようという外国人に見せる16分の映画、「Vivre ensemble en France(フランスで共に生活しましょう)」がデイリーモーションにアップされています。

Film "Vivre ensemble en France"
Uploaded by rue89

「自由」「平等」「博愛」「非宗教性」について説明されています。が…「自由に移動できる」「女性は社会的行動について、いちいち父親や夫、兄弟の了解を得なくてもよい」「夫婦間は平等」といった内容は、反対に何を想定してわざわざ説明しているのか…と考えてしまいます。

ところで、あまり報道されていないようなのですが、私はDNA鑑定よりも「もっとやばい」と思った修正案があります。それは、人種や民族的出自の調査が許可されるというもの。フランス社会の中に偏りがでないよう、出身国や人種・民族別に割り当て制をとる方針のため。こうした人種・民族調査は、フランス的社会モデルにとって、かなり大きな方向転換の要素となります。こういうのはどちらかというと英米系モデルですね。これもまた、「他の国がやってるから」とか言うんだよ、賛成派は。

その他、政治難民や亡命者が申請する期間や滞在できる期間が短縮される案が出ています。

でも、この数年で何度も移民法を改定して、移民締め付け強化しているけど、本当にそれが社会問題解決に寄与する本質的なことなの?優先事項なの?と疑問。

っていうか、「共和国の価値の認識」のテスト、内閣の人にも受けてもらいたい。

国民議会を通過した修正案は、これから元老院で討議される予定です。

参照:
Le Mondeより

Immigration et éthique
LE MONDE | 20.09.07

© Le Monde.fr

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