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ブルガリア人とフランスとリビアと原子炉と…

 2007-08-16
ここ数日、ブルガリア人医師・看護婦の件に関連して、フランスとリビアの原子炉提供と武器売買契約について、ネット検索にはまってました。

「ブルガリア人医師・看護婦の件」というのは、リビアでエイズ・ウィルスを感染させたとして死刑判決を受けていたブルガリア人6人が、7月に終身刑に減刑され、本国送還を果たしたという件です。(もうちょっと詳しくは以前に書いたこちらを。)

この件で、ブルアリア人解放の最後の段階で、いきなりセシリアが出てきたりして、ブルガリアへの送還もフランス大統領専用機だったし…なんだか「フランスのお手柄」っぽくなっちゃったのが気になってました。本当はEUが3年前から交渉してきたのに。実際、ソフィアへ帰る飛行機には、ヨーロッパ委員会の対外関係担当者、ベニタ・フェレロ-ワルトナーも同乗していました。彼女なしで本国送還はありえなかったと思うけれど。

で、フランスが最後にしゃしゃり出てきて、なんでそんな成功しちゃうの?っていうのは、なんだか怪しくて、裏取引があったんじゃないかという疑念を感じました。それは私だけではなかったようで、かなりニュースになりました。

最初、身代金(という言い方は本当は正しくないけど…ある意味、正しい)を払ったのではないか?と問題になりました。これに対して、サルコジ大統領は「フランスもヨーロッパも、一銭も払っていない」とキッパリ断言。でも、エイズ感染した子供たちとその家族を助けるためのカダフィ基金に、ヨーロッパが多額の寄付をしたのは事実。そして、リビアのアブドルラハマン・シャルガム外相もそれを認めています。但し、シャルガム外相は基金に投じられた資金のことを「損害賠償」と言っていて、ヨーロッパとしては、そう呼んでしまうと有罪性を認めることになるから「寄付金」「支援金」と言っています。そういう意味でサルコジは「見返りには一銭も払ってない」と言ったのかなあ?

そして、この「支援金」ですが、カナール・アンシェネ紙によると、EUだけではリビアが提示する金額に全然達しなかったらしい。それで、サルコジがカタールの首長に電話して交渉、翌日には首長が小切手(金額は忘れました)を手に特別機でリビア入りしたんだそうな。EUはカタールに借金したかたちとなり、少しずつ返済するという話だけれど…カタールと取引でもあったんちゃうんか?

ブルガリア人たちが無事に帰国した翌日(7月25日)、サルコジはリビアを公式訪問。カダフィ大佐とリビアの首都トリポリで会見しました。このとき、色々と(教育、国防、国民生活環境改善のための設備など)協力しあうことを約束したらしいのですが、同時に原子炉提供の覚書に調印。

実は、ブルガリア人解放直後、フランスの反原発連合団体「Sortir du nucleaire(核からの脱出)」から、「サルコジはリビアと原発取引をした」と非難の声明が出されていました。これを伝えたロイター記事は、原子力発電産業で世界一のアレヴァが、リビアから打診されていたことを確認しています。しかし、サルコジは、24日の記者会見でこれを否定。…で、翌日には原子炉提供にサイン。……なんかおかしくないかぁ?

この原子炉は、クロード・ゲアン大統領府事務局長によれば、リビアには「飲料水が非常に少ない」ため、海水を淡水化する目的で導入されるとのこと。

へえ~、そうなの?真水がそんなに少なくて、今までどうやってたんだろ…と私は単純に疑問に思いました。

その答えは、ジャン-ルイ・ビアンコ(セゴレーヌ・ロワイヤルの選挙委員長だった人)とブリューノ・ルベル(環境保護団体グリーン・ピースの元フランス責任者で、セゴの環境問題顧問だった人)がル・モンドに出した記事の中にありました。
現在は、地下水脈を掘って供給しているそうです。うまく管理すれば、それで事足りるらしい(科学的に実証されているのかわかりませんが)。
この記事の中では、そのうえ、充分なほどの飲料水を得るためのエネルギーに原子力発電は必要ないと言われています。彼らの計算では、国民全体に1年間供給する真水の精製に必要なエネルギーは、フランスが提供(売却)しようという原子炉によって生産されるエネルギーの10%以下だそうです。彼らは、リビアにはもっと豊富なエネルギー資源「太陽!」があると主張しています。(太陽エネルギーによる発電って、セゴもかなり推してたよな。ブリューノ・ルベルだな。さすが元グリーン・ピースだな。)

実は、ドイツが以前からリビアに自然エネルギー開発協力を申し出ていたらしい。でもリビアから返事がなかったらしい。多分、リビアは自然エネルギー開発に興味がない。というか、核に興味があるような気がする。

原子炉提供については、環境に対する観点以外に、軍事利用への懸念からの批判も高まりました。社会党は、リビアのカダフィ大佐は何を考えているかわからないし、何をするかわからないし、テロリスト国家だし、そんな国に核所有を許すなんて!…と批判。まあ、2003年まではIAEAに黙ってたことがいっぱい(核物質の輸入、ウラン濃縮の試みなど)あったそうだしなあ(こちらを参照)。これに対して、大統領府は、リビアは2003年に大量破壊兵器の開発を放棄しているし、2004年以降はIAEAの査察を受けているんだから大丈夫、と言っています。確かに、核兵器の開発を秘密裡に進めていたことがあるけれど、欧米に認められて国際舞台に戻るため、これを放棄、関連設備も解体しています。ヌーヴェル・オブスで読んだ専門家インタビューによると、現在、核兵器製造に必要な核物質を作る設備がないし、輸入される予定の原子炉では兵器として使えるプラトニムは作れないとのこと。

じゃあ、軍事利用の点は大丈夫なのかな…?

…と思いきや、月曜のニュースで、リビアがEPRを買いたいらしいという情報。ブルガリア人の件が解決に向かって進みつつあった6月、リビアがEPRについてアレヴァにコンタクトをとってきて興味を示していたとのこと。

EPRとはEuropean Pressurized Reactorのこと。原子炉のことはようわからんのですが、EPRは第3世代原子炉だそうです。
(ちなみに、何世代か?について、大統領選のテレビ討論でセゴとサルコがやりあい、サルコが「4世代目だ」と言い張って、直後にウィキペディアのEPRの項目が物凄い勢いで「4世代目」と書き換えられ、サイバー上の攻防戦が繰り広げられたという話もありました。サルコジが間違った22時34分以降、25分の間に12回、翌日の13時26分までに51回も書き換えがあったとか。例えばここにその詳細があります。いや、蛇足ですが。)
ところで、この原子炉、濃縮ウランを使用するらしいんですよね…。リビア、本当に軍事利用する気ないのか?

ちなみに、カダフィ大佐の息子、サイフ・アル-イスラムは、ル・モンド掲載のインタビューで、原子力発電の一番の目的は淡水化ではなさそうな発言をしています。それよりも、電気を輸出することの方に興味があるらしい。輸出先としてはイタリアを視野に入れているとか。

とりあえず、フランス大統領府側が主張している「淡水化のため」っつーのはまやかしですな。

ところで、上に触れたサイフ・アル-イスラムのインタビューですが、そこでリビアとフランスの武器売買契約が進んでいることが暴露されました。原子炉よりも武器の方に関心があったようです。

長くなったので、続きはまた次回。
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