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セシリアの立場

 2007-08-08
遅れつつも現在進行形の話題、ブルガリア人医師・看護婦ら計6人の本国送還に伴った、フランスとリビアの交渉の謎について。

この件でまず納得いかなかったのがニコラ・サルコジの妻、セシリアの立場。

話に入る前に、ブルガリア人医師・看護婦らの事件について簡単に説明しておきましょう。
1999年2月、リビアの北東部にあるベンガジという都市の病院で治療にあたっていた数名が、故意に患者をエイズ感染させたとして逮捕されました。リビア人もいましたが、釈放されなかったのがパレスチナ人医師(ブルガリアへ帰化)1人とブルガリア人看護婦5人の計6名。彼らは容疑を認め、死刑を求刑されました。しかし後に、これは拷問による自白だったとして、うち3名が証言を撤回。また、エイズ・ウィルス発見者のフランス人リュック・モンタニエ、イタリア人のヴィットリオ・コリッジが、専門家としてこの件を調査し、院内の不衛生さが感染の原因であることを指摘しました。2004年、ヨーロッパ連合はリビアに対し、被告の釈放を要請。また同時にアメリカ政府や国際人権保護団体アムネスティ・インターナショナルなども懸念を表明しました。にも関わらず、2004年5月、最初の死刑判決が下り、その後、被告側の上訴により2006年11月に第二審が開かれ、12月には再び死刑判決。検察側が最高裁に死刑判決の確定を求め、これが受理され、2007年7月11日に死刑が言い渡されました。しかし、17日、司法機関最高評議会が終身刑への減刑を発表。24日、ブルガリアでの服役が許され、本国送還。帰国するとただちにブルガリア大統領から恩赦を受け、晴れて無罪放免に。

20070808224857.jpgで、この中でどこにセシリアがでてくるのかというと、最後の方。7月11日に最高裁から死刑判決が確定された後、12日には単独でリビア入り。この突然の訪問には驚きました。これについて尋ねられたニコラ・サルコジは、まるですっかりセシリアに感動してしまっているかのように、「そう、彼女は今トリポリにいます…」とうるうると声をかすかに震わせながら喋っていたなあ。しかし、彼女の訪問は「公式ではない」とのこと。リビアで拘束されているブルガリア人たちと面会し、エイズに感染した子供とその家族を訪ねたのも、人道的な理由からあくまで個人として…ということのようでした。でもねえ、エイズ感染者たちには、フランスが支援すること、治療のためにフランスに入るビザも発給することを約束しているってのは…なんかおかしくないか?それってフランスの代表みたいな口ぶりだよねえ。

その後、一旦、セシリアはフランスに帰国。司法機関最高評議会の最終決定を前に、大統領府事務局長のクロード・ゲアンは、セシリアの訪問が良い結果へ貢献したのではないかと楽観的期待を示していました。そして、減刑が発表されると、セシリアはクロード・ゲアンと共に再びリビアへ。ちょうどそこでブルガリア人たちの本国送還が許可され、欧州委員会の対外関係担当、ベニタ・フェレロ-ワルトナーも同乗して、フランス大統領公用機にて看護婦ら6名をソフィアへ送り届けることに。

セシリアの訪問→減刑→セシリアの再訪問→本国送還…という流れをみると、まるでセシリアが大活躍したみたい。実際、リビアの最高指導者カダフィ大佐とも会見したらしいけれど。

それにしても、「ファースト・レディの非公式訪問」がここまで(本国に連れて帰ってあげるところまで)やっちゃうって…どうなのかねえ。

そうこうしている間、外務相のベルナール・クシュネールはセシリアの訪問内容について何も知らされていなかったという話もあるし。

大体、ファースト・レディの役目と責任をちゃんと果たすつもりがあるのかどうか、全く謎だったセシリア。大統領選の決選投票で夫に投票してないし(無投票)、G8のファースト・レディ昼食会に参加しなかったし、大統領夫人のクレジット・カード(決済は財務局から直)で内容不明の昼食を二回しちゃって叩かれてカードを返却してるし…。それが突然、やる気だしてリビアに行ったって言われても、私はちょっと理解不能。本当に個人的に人道的な関心で行ったのなら、まあわからないでもないけど、結局、大統領夫人の肩書きもつけていったわけでしょう。それで外交までしちゃってる。彼女の役割って、なんだかすごく曖昧な気がするのですが。

妻を交渉につかわすというのがサルコジの新しい外交のやり方か?という話もあったけれど、記者会見でのサルコジの発言によると、そういうつもりはないらしい。じゃあ、セシリアが、夫の補佐役というファースト・レディの新しいあり方をみつけたのか?というと…これもまた、サルコジはそういう話をしたくないらしい。記者会見で何度も強調したのが、「とにかく大事なのは結果だ、それに到った経過や手段・やり方は問題ではない」というようなこと。ああ、なんだか野蛮だなあ…。そうやって、答えずに、疑問を抑えこんでしまうんだ。

ところで、ル・モンドweb版のインターネット・アンケートで、「セシリア・サルコジがファースト・レディの役割を明確に果たしていると思うか」とかいう質問(うろ覚え)があって、「oui(はい)」「non(いいえ)」「sans opinion(関心なし)」の回答が、大雑把にいって3割ずつだったのに笑った。関心ないのにわざわざアンケートに答える人って、本当に「そんなのどーでもいいよ!聞くなよ!」って感じなんじゃないかと想像…。でも、普段、ファースト・レディに無関心なフランス人の気持ちはわかるけど、今回の外交関与についてはちょっと疑問視してもいいんじゃないかと思うんだけど。あああ~~、考えれば考えるほど、なんかはっきりしなくて気持ち悪いよ~。

しかし、その後、原子力発電技術と武器の売買契約の話が持ち上がり、セシリアの活躍の話はどっかに消え去った。大統領の家族経営みたいなやり方、そんなにあっさり看過してしまっていいのかなあ…。

参照:
Le Mondeより

Le procès des infirmières bulgares
LEMONDE.FR | 11.05.06

© Le Monde.fr

Le Figaroより
「"Ce n’est pas une nouvelle forme de diplomatie"」
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