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TVA "sociale" ??

 2007-06-12
ただいま総選挙真っ最中のフランスです。
一次選投票について、「ブルーの津波」に襲われている(UMPの議席獲得地区は青で示されるので)とか、棄権率が今までになく高かった(約40%)とか…色々ありますが、総選挙についてはまた追々。

とりあえず、昨日、フランソワ・フィヨンが「TVA sociale(社会消費税)」について発表し、話題沸騰中。

サルコジは、所得税の最高税率の引き下げ、企業の社会保障分担金の軽減、超過労働時間分の税金控除…など、いろいろと(自分が金持ちだと思ってる人には)耳に聞こえの良いことを約束してるけど、現実に財政赤字をどうするかが問題な昨今。そんなの全部やってたら、赤字を減らすどころか増えるんじゃないの?そこで、補填にTVA(消費税)を引き上げるだろう、と社会党書記長のフランソワ・オランドは数日前から警告しています。日曜夜、開票後のTV番組でファビウスに質問されたボルローは、その可能性を否定しませんでした。

で、そんなに節税しちゃうかわりにどうするかという疑問について、昨日、フィヨン首相は「TVA sociale」なるものを検討していると発表したわけです。「TVA〔消費税〕を上げるわけではない」「課税を増やすわけではない」と弁明したけれど、じゃあそのTVA socialeって何?
簡単に言うと、TVA socialeとは、企業の負担金を個人消費へ転移させようという案。つまり、企業の社会分担金や雇用負担金を軽減する分、消費税を上げる、ということ。

ル・モンドの記事に、フランス国内での労働にかかる負担を軽くして、輸入品、特に格安外国製品に税金をかけることを可能にする、とも説明されています。どういうことかというと、国内製品は、企業の負担が軽くなった分、製品の値段が下がり、上昇した消費税率を加算しても、前と値段は変わらない。それに対して、輸入品は値段が変わらない上に高くなった消費税がかかる…という算段(多分)。

これによって、雇用促進と国内生産力の向上、また国内生産物の競争力の向上、工場の国外移転を阻むことなどが見込まれているようです。

ところで、消費税率上昇の影響を被るのは輸入品なわけだけど、フランスの一番の貿易相手ってEU圏内なのでは…?ル・モンドの記事への読者の反応の中で、この問題についてやはり言及されていて、「EUに非協力的なTVAだ」と指摘されています。(Jean-Marc S.さんのコメント)。

それに、格安外国製品を買っている(もしくはそれしか買えない)のは中流以下だと思うんですが、結局そういう人たちがしわ寄せを食うわけ?

このような措置によってまた物価が上がるのでは…と懸念されるところ。しかし、2007年1月からメルケル首相によって社会消費税が導入されたドイツでは、結果を判断するにはまだ充分な時間が経過していないとはいえ、今のところ物価上昇はみられない、とのこと。また、デンマークでは1987年に同様の措置がとられていますが、それに伴なうインフレーションもなかったし、経済成長と失業率低下に一役買ったとも言われているそうです。

しかし、他の時代、他の国で、うまくいったからといって、フランスでも良い成果が得られるとは限らない。
ドイツでは、低税率の消費税(食料品、公共交通費、本や雑誌などを対象とした消費税)は変わらなかった。それに対し、フランスはすべての消費税を上げるつもりでいるようです。また、企業の利幅が大きいドイツでは、物価が高騰しないように企業が多少の犠牲を払うという努力がなされたそうです。金融企業BNPパリバの経済アナリストによると、フランスではそうはいかないだろう、とのこと。フランスの企業は利益幅が少ないため、これに乗じて利鞘を得ようとし、TVA上昇による影響を製品に上乗せするだろう、という見解。しかも、給料は上がらないでしょう、と言っています。
それから、デンマークはOECD諸国の中でも経済格差を示すジニ係数が非常に低い国。1980年代から2000年にかけて、その数字はほぼ変わらない…どころか、減少傾向にあります(こちらこちらを参照)。デンマークでは、社会消費税を導入した一方、所得の格差が税金や社会保障による再分配によって是正されているのでしょうが、フランスの新しい大統領がやろうとしていることは、高所得者の税金控除や健康保険払い戻し最低額の設定など、格差なんてどうてもいいって感じ。
だから、「TVA sociale」だけをとって他国と比較できないと思います。

今日、この「TVA sociale」に対して、社会党から相次いで批判が上がりました。
ローラン・ファビウスは、「このような『TVA antisociale』に絶対反対」と言っています。
ほんと、「sociale」って何だ?

参照:
Yahoo Franceより

TVA: Jean Arthuis pour une hausse "jusqu'a cinq points"
Le Mondeより

ところで、これは大統領選前から懸念していたことだけど、これからフランス社会の格差がさらに拡大すると思います。金持ちはより金持ちに、貧乏人はより貧乏に。税金が軽くなってより潤った金持ちを、貧乏人が支える、という。で、自分がそこそこ金持ちだと思っていた小金持ち(つまり中流階級)は、別に暮らしがよくなるわけでもなくて、期待した分だけフラストレーションがたまる。悪くすれば、生活がもっと苦しくなる。中流の下は、下流に引きずり落とされる。これって私だけが考えていることじゃなくて、大統領選直前にル・モンド読者ももらしていたことです。「自分は本当の金持ちだけどセゴに投票する。自分が金持ちだと勘違いしてサルコに投票する人、将来は暗いよ、おあいにくさま」っていうのもあった。ほんと、そうですよ、おあいにくさま。(って、下流の私はどうしたらいいのさ…。)
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