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「ヌー・ケ・カセ・サ」

 2007-01-30
20070130023852.jpg先週、アンティル諸島を訪問したセゴレンヌ・ロワイヤルは、クレオール語で「Moin se en fanm doubout !」と演説。フランス語だと「Je suis une femme debout ! 」、「私は不倒の女!」とでも訳しましょうか。

不倒の女性といえば、ナポレオンによる奴隷制度の再建に抵抗し、出産翌日に死刑に処された女性、「ムラトレス・ソリテュード」(ムラート、ムラトレスは黒人と白人の混血児のこと)を追悼。また、グアドループで初の女性議員であり初の女性弁護士であったジェルティ・アルシメドの像に献花した後、演説中で彼女のことに触れました。フランス語版ウィキペディアによるとジェルティ・アルシメドは1909年4月26日生まれ、1980年4月15日死去。フランス共産党員でありフェミニズム運動の活動家で、グアドループのフランス女性連盟を立ち上げた人だそうです。セゴレンヌ・ロワイヤルは「熱心な闘士で同時に深く人間的であったジェルティ・アルシメドは、自分の最大の喜びと政治に関与する意義は、市民の幸福を生むことであると述べていました」とオマージュを捧げ、「私の最大の敵はつまらないみすぼらしさだ、それに敵対するとき本当に肉体的苦痛を感じる」という彼女の言葉を引用。そして参加型討論を推進しているセゴレンヌ・ロワイヤルは「政治的討論のつまらないみずぼらしさを免れるために助けてください」「あなた方が必要なのです」と訴えました。

20070130023435.jpgグアドループは左派にとって大きな可能性が眠っているところ。というのは、グアドループの票はほとんどが左派に入りますが、投票率が非常に低く、2002年の大統領選では35%を下回ったそうです。UMPからは「セゴレンヌ・ロワイヤルはアンティル諸島へ票を釣りに行った」と言われていますが、事実、この地域の票が獲得できればかなりポイントが上がるでしょう。

ところで、先日ちょっとふれましたが、エメ・セゼール御大がセゴレンヌ・ロワイヤルを支持。これはアンティル諸島の有権者に対してかなり強い影響を与えると思われます。
また、セゴレンヌ・ロワイヤルは幼少時代にマルティニークで3年間ほど暮らした経験があり、アンティル諸島で彼女に好感を持つ人が多そう。

さて、前述の言葉以外にもクレオール語を披露したセゴレンヌ・ロワイヤル。「Nou ke casse ca !」と述べ、これが本土の人々をギョッとさせました。というのも、これが「Nous allons tout casser」とフランス語に訳されたため。これは日本語だと「すべて壊そう」という意味になります。
そこで早速、敵陣UMPから「セゴレンヌ・ロワイヤルは共和国を含めてすべてを壊そうとしている」と批判の声があがりました。

クレオール語とフランス語は、音だけ聞いていれば大体通じるのではないかと思うくらい似ています。だから、「ヌー・ケ・カセ・サ」と言われたら、「ヌー・ザロン・カセ・サ」と同じ意味にとってしまうのは無理もないかなと思います。
実際、メディアのほとんどが、クレオール語の「casse」(eにアクサンテギュ)をフランス語の「casser(破壊する)」と訳して伝えています。

ところが、この単語の意味はクレオール語とフランス語で微妙に違うらしい。
日曜(29日)、社会党所属のグアドループ議員、ヴィクトラン・リュレルがフランス時事通信に電話で述べたところによると、「『Nou ke casse ca』とは『Nous allons changer ca(それを変えよう)』という意味」だそうです。また、この表現が使われたよく知られたクレオールの歌があり、ロワイヤル候補との集会の後でこの歌が流れたと伝えています。そして、リュレル氏は声明文にて「UMPはアンティル・ギアナ県のことを何も知らない」、「クレオール語の『カセ・サ』は『物事を変えよう』という意味なのに『共和国を壊す』という意味だと信じさせるとは、無知とひどい無教養の証」と非難。更に「この5年間、海外県を放棄し、言葉の一義的意味ですべてを壊し(qui a tout casse au sens premier du terme) すべてに損失を与え、公共住宅に経済援助をせず、海外県における6億ユーロの予算を失わせ、つまり、恥ずべき第三世界財政援助無用論と狡猾な厄介払いを実践してきたUMPが、今日、セゴレンヌ・ロワイヤルを非難するとは言語道断」と容赦ない。

グアドループに長年滞在しているフランス時事通信社の記者によると、クレオール語の「ヌー・ケ・カセ・サ」は究極のところで「nous allons entrer en rupture(断絶しよう)」とも受け取れる、とのこと。えぇっと…「rupture(断絶)」は、最近サルコジ氏が自分の政治宣伝文句に使っている言葉なんですが……結局、二人の方針はそれほど違わないってことなのかしら。

参照:
Yahoo Franceより

「"Nou ke casse ca": un depute PS de Guadeloupe denonce une traduction inexacte」 (AFP)
Le Mondeより
↑このル・モンド記事内のクレオール語からの訳は「On va tout casser !」ではなく、ちゃんと「On va tout changer !」になっているのですが、更新時間をみると、後から直したのでは?という気がしますが…どうだろう。
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