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移民に関する二つの世論調査

 2006-05-03
4月30日、フランスの世論研究機関Ifopが実施した調査をジュルナル・ディマンシュ紙が発表。それによると、フランス人の約半数が、移民に関するサルコジ内相の考えに同意している、とのこと。これを目にして私は気が重くなってしまったのですが、記事をよく読んでみると、サルコジ内相の考えに47%が賛成、52%が反対、1%が無回答。「約半数が同意」とか言って、反対も約半数…っていうか、反対の方が多いじゃん!なんか嫌な見出しのつけ方だな。
しかし、この調査によると、移民についての考えで最も共感を得ているのがサルコジ内相だという。次いで多くの支持を受けているのはジャック・ラングで、彼の考えを41%が支持(54%が反対、5%が無回答)。続いて、ドミニック・ド・ヴィルパンに28%が同意(68%が反対)、ローラン・ファビウスに25%が同意(68%が反対)しているとのこと。
移民といえば、その排斥が極右の「カンバン」なわけですが、フィリップ・ド・ヴィリエには21%(反対75%)、そしてジャン-マリー・ル・ペンには20%(反対79%)の賛同者がついているらしいです。

翌日の5月1日、もう一つの世論調査の結果が明らかに。こちらはLH2という機関が調査、5月2日付けリベラシオン紙で公表されました。それによれば、約半数のフランス人が「移民はフランスにとって繁栄の鍵である」と答えたという。ん?また「約半数」ですか?もしかして、実は半数以上がネガティブな回答だったりして?…と続きを確認。すると、先のポジティブな回答が46%、反対に「移民はハンデである」と答えた人が36%、「どちらでもない」が6%、無回答が9%。外国人である自分としては、ほっとさせられる結果でした。
しかし、経済については少し事情が違うようです。「移民はフランス経済の繁栄の鍵である」と考える人は42%と、ちょっと数が落ちます。反対に「ハンデである」と考える人の率は変わらず。社会的給付金についてとなると、61%が「移民はハンデである」と回答(「繁栄の鍵である」は23%)。
また、移民についての政治選択に関して、「安定した状況(5年滞留)にいる非合法移民の滞在正規化」に、76%が「どちらかといえば賛成」。そして、54%が「フランスは移民を受け入れる国であるべき」と考え、48%が「フランスの経済的需要に応じて移民を選抜するべき」と考えているそうです。
そして、移民改案の争点となる「家族呼び寄せ」についてですが、34%が「もっと厳しくするべき」であると考えているものの、58%はその反対の意見であるという結果が出ています。

統計は、あくまで参考、それが絶対的に全体の声を表すものではないけれど、とりあえず、サルコジ内相の改正案に賛成している人の方が圧倒的に多い、というわけではないと考えることができそうです。

060501172233.gvdv5mlj0_des-manifestants-protestent-contre-le-projet-de-lob.jpg←こちらは、移民法改案反対デモで、「あなたには恋に落ちる権利があったんだっけ?」「移民法案=フランス-外国人カップル=非合法カップル」と書いた紙を掲げる参加者。

参考:
Yahoo Franceより

Immigration: 47% des Francais se declarent proches des idees de Nicolas Sarkozy, selon un sondage(AP)
L'immigration, un atout pour la France selon 46% des Francais(AFP)
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コメント
フランスにも保守化の波が訪れているということでしょうか。
わたしはイラクの日本人質事件のときに日本の保守化・右傾化を痛烈に感じました。
当時掲示板でやりあってみての感想ですが、もはや日本の若年層には既成の左翼言語はまったく通用しなくなっています。
そこでわたしが考えたのは、これからの左翼はより徹底的に懐疑的にならなければならない、ということでした。保守・右翼思想をうわまわる懐疑主義は自分の身を切り刻むことにもなりけっこうツライのですが。
【2006/05/08 03:35】 | pianoman in Matsudo #- | [edit]
>pianomanさん
GWはいかがでしたでしょうか。こちらは今日(5月8日)が第二次世界大戦の終戦記念日ということで祝日でした。なので、サラリーマンは3連休。先週の月曜日も5月1日で祝日、3連休。連休つづきでちょっとしたヴァカンスという雰囲気があります。

ドイツ、イタリアの総選挙の結果を見ると、右と左、本当にどちらが勝ちとも断言しがたいですよね。来年のフランス大統領選も、そんな感じになるのではないか…という気がします。

近年の日本の右傾化は、前大戦に負けたことで何を学習したのか、ということがわからないような盛り上がりに感じます。45年以前と以降に本当に断絶があるのか、ちょっと疑問に思っている今日この頃です。
【2006/05/08 22:27】 | shiba #h/1ZVhMA | [edit]
GWはだらだらと過ごしてしまいました。原稿を十枚くらい書くつもりだったのですが、余計なとこを削っていたら、逆に四十枚くらい減ってしまいました。

>近年の日本の右傾化は、前大戦に負けたことで何を学習したのか、ということがわからないような盛り上がりに感じます。

まあ、人間は忘れやすい動物なので……。
日本では若年層の右翼思想の持ち主は「プチ・ナショナリスト」などと呼ばれています。これはわたしの感触ですが、意外とアキバ系の若者にはこの手の思想の持ち主が多いのではないかと思っています。いま韓国とのあいだに領土問題が再燃しているので、こういう傾向にさらに拍車がかかるのではないでしょうか。
人質事件で彼らと論争して感じたのは、まずわれわれが保守主義とか右翼にたいする偏見を取り除かなければ、彼らとまともな対話すらなりたたないということでした(一歩まちがえるとミイラになってしまいますが)。「プチ・ナショナリスト」などといってみたところで、しょせん彼らは「本物」を知らないわけですから。
こちらが相手の毒をとりいれ、彼ら以上の毒をもって相手の毒を制する、あるいは彼らの土俵の中で彼らの思想をずらしていく戦略(脱構築?)をとるしかないのかもしれません。
それゆえわたしはこの時代にカント主義を奉じること(『世界共和国へ』の著者)はワイマール期の新カント派の二の舞になるのではないかと懸念しているわけです。
【2006/05/09 02:25】 | pianoman in Matsudo #- | [edit]
前にも書いたと思いますが、今「容赦なき戦争」という本をぼちぼち読んでいます(しばらく放ってあったのを、読書再開)。その中で分析されている太平洋戦争中のプロパガンダと、現在のいわゆる「プチ・ナショナリスト」の言っていることと、どれくらい違うのだろうか…と考えるとちょっと恐ろしいです。

たしかに、「論争」に参加するときには、相手の言い分を既成の論敵の主旨に(無意識に)勝手に一致させてしまいがちのように思います。私は、自分の思い込みで話しているとわかって恥ずかしくなることがたまにあります。反省。
【2006/05/10 00:48】 | shiba #h/1ZVhMA | [edit]












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