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サルコ・ショウとMPF党ド・ヴィリエ氏

 2006-04-22
もうすぐ(5月2日)サルコジ内相が提出した移民法改正案が協議される予定。
それに伴ない、人権保護団体や不法移民の生活援助などをしているキリスト教団体からの批判を、ちらほらメディアでみかけます。

20060423010318.jpgさて、サルコジ内相は、本日パリで開かれた、自身が党首を務めるUMP集会で約2000人の新党員を前に演説、移民について「もしフランスが好きでないなら去ればよい」と発言。更に、4年前の大統領選でFN党に投票した有権者の多くは、本当に極右を支持していたのではなくて政府に信頼がなかったのであり、自分はこのFNの票を集める意向である、と、次期大統領選を目した発言も。

この「もしフランスが好きでないなら去ればよい」という言葉、極右政党MPFの党首、フィリップ・ド・ヴィリエ氏の政治的スローガンを彷彿とさせます。

ド・ヴィリエ氏は、自身の政党のスローガン「フランスを愛せよ、さもなくば去れ(La France tu l'aimes, ou tu la quittes)」をサルコジ内相が「複写した(d'avoir duplique)」と非難。
※註:dupliquerとはduplexerと同義語で、後者はロワイヤル仏和中辞典によると「(電気通信で)同時送受信機を設置する;(放送を)多元化する」という意味。この発言の場合、ラテン語からきたduplicata(複本、写し)の意味が強いと思われる。

20060423010103.jpgまた、ド・ヴィリエ氏はサルコジ内相が「二枚舌」であると批判しています。内相が各方面で発言している意見・政治的態度を総合すると矛盾する、と言いたいらしい。なぜなら、一方でサルコジ内相は極右政党スローガンのコピーのようなことを言い、移民法を厳しくして締め出しを行う態度を見せながら、他方では外国人に地方自治体選挙の投票権を与えることに賛成したり、モスク建設の費用を国から援助することを提案している、というのがド・ヴィリエ氏の主張。
このブログでも以前、イラン・アリミさん殺害事件後のデモで起こったハプニングに触れ、ド・ヴィリエ氏のことはちょっと書いています。彼は「フランスのイスラム化」に反対している政治家であり、彼にしてみればモスク建設のための国からの経済的援助などもってのほかでしょう。他の視点からみれば「フランスが好きでないなら去ればよい」という発言とモスク建設援助は矛盾しないのではないかと思うのですが。(というか、問題点が違うと思うのですが。)
ところで、極右政党やポピュリストに特徴的なのは、わかり易く単純化された主張。ド・ヴィリエ氏の発言を読むと、彼の中ではムスリムとイスラム原理主義とテロリストが一つのカテゴリーに分類されていそうな気配。こういうのは危険です。

参照:
Yahoo Franceより

「Philippe de Villiers denonce le "Sarko-show"」(Reuters)
「Sarkozy: "si certains n'aiment pas la France, qu'ils la quittent" 」(AFP)
↑UMP集会の映像が見られるリンクつき。サルコジ内相の熱弁がちょっとだけ聞けます。(アンチ・サルコジとしてはゾッとしない映像ですが。)
「Nicolas Sarkozy courtise les electeurs du FN et du PCF」(Reuters)

さて、ちょっと個人的意見。
私はこのド・ヴィリエ氏を軽蔑してます。それは、氏のことはあまり知らなかったヨーロッパ憲法に関する国民投票前の討論で、もう内容は忘れましたが、むつかしいことはよくわからない私でも「この人、言ってることがアレだな」(アレってのはまあアレですよ)ということがわかったことから始まり、更にNON派運動のルポルタージュの中で、国民投票の結果が出た後「OUIが勝ったときの演説文しか用意していなかった」と慌てて草稿を書いている彼を見て決定的に。(極右のド・ヴィリエ氏は勿論NON派だった。)あのさ~、自分のやってる運動をぜんっぜん信用してなかったってことじゃん、ソレ。勝てると思ってなかったわけでしょ。(いつも負けることが分かってる選挙しかしてないから身についた習慣なのか…。)こういう人を支持してる人たちはそれを見て失望しないのかなあ。不思議。
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コメント
「モスク建設の費用を国から援助」ってどういうことなんですかね?
まあ、首相が公費で神社に参拝する国の人間があれこれいうことじゃないのかもしれませんが。
【2006/04/25 02:14】 | pianoman in Matsudo #- | [edit]
ド・ヴィリエはカトリックゴリゴリ王政復古(ロワイヤリスト)派です。したがって反外国・反ホモ・反、、づくし。このド・ヴィリエとル・ペン(反ユダヤ・反イスラムだが王政復古は関係ない)の票をサルコジがねらっているわけ。
また、キリスト教会とシナゴーグは各所にあるのにモスクが少ない。サウジ・アラビア等からの援助金で建設されてもワハビー系が増える危険性がある。非合法モスクではイスラム原理主義者がリクルートの場にする危険がある。だがまだまだ資金援助が出来る民間ムスリム企業も少ない。同時に、これもサルコですが、ムスリム系国民の票がほしいし、同時に国家援助金の足りない、また企業もないので税収入の少ない郊外ではモスクがコミュニティセンターの役目も果たす。同時に国がイマム選任にも関与できる。でなければ、フランス語のしゃべれない人物が地区リーダーとしてムスリム圏から来ることになるわけです。
地震後のパキスタン・アフガニスタンでタリバンが救援活動を通して支持者を増やしていった、それに似通ったシェーマではないでしょうか。
【2006/04/25 22:46】 | #- | [edit]
↑Name 記入し忘れますた。猫屋であります。
【2006/04/25 22:48】 | 猫屋 #- | [edit]
「同時に国がイマム選任にも関与できる」……?。ますます不可解です。
これらの行為はフランスが国是とする無宗教の原則に抵触しないのでしょうか?
これまた安易な類推でもうしわけないのですが、たとえばオウム真理教が危険な宗教団体なので、国がサティアンをつくり、グルの選任に関与するとしたら、まちがいなく日本国は裁判に訴えられるとおもうのですが……。
【2006/04/26 02:19】 | pianoman in Matsudo #- | [edit]
>pianomanさん
たしか今年の1月か2月くらいにル・フィガロで、サルコジ内相がモスク建設の経済援助に協力的な発言をしていると読んだ記憶があるのですが、ネット上で検索をかけてもそれらしいのが見つかりませんでした。(探し方が悪いのかも?)ただ、他にも関連事項に言及したサイトがあり、この問題はここ数ヶ月とかの話ではないことが伺えます。サルコジ氏がそれに関して発言したことが明記されている記事をひとつ見つけましたが、彼がまだ経済相のとき、2004年の10月のものでした。長いし、私も全部は読んでないですが、興味があったらどうぞ↓
http://www.sezame.info/index.php?action=article&id_article=86795
また、宗教的建造物に対する公的援助についての問題は、それ以前(2004年10月以前)からありますが、方々のサイトでみかけてメモしておかなかったので、はっきり「いつ」「どこで」と列記できません。(ふーんって流し読みしてそのまま流してしまった。)詰めが甘くて申し訳ないですが。

さて、前置きはこれくらいにしておいて…って、肝心の点の方が短くなりそうですが。
猫屋さんがご説明してくださっている通り、ムスリム人口に対するモスクの数は、教会やシナゴーグに比べると少ないのが現状です。特に教会は、フランスがもともとカトリックの国であることを考えれば沢山あるのは当然なのですが。場所によっては、モスクに入りきらない信者が、一時通行止めにした道路にカーペットを敷いて祈りを捧げていたりします。
ということで、サルコジ内相の意図は、ムスリムの不満(モスクが少ない)を和らげようというところにあると思われます。そして、それが単にcultuel(礼拝の)だけでなく、culturel(文化の)場である、つまり宗教に限定された建物ではない、ということによって公的な援助も可能と考えられるようです。
実際、教会の多くは、その維持費や修理費の公的な経済援助を受けているそうです。また、教会に限らず、今までにもモスク建設に際して公的予算からの経済援助の事実はあります。但し、これらはほとんど地方自治団体の予算から捻出されているそうです。そこのところで、「国から出す」というサルコジ氏に不満と反発を示している社会党地方議員の発言が、前述のル・フィガロ記事に載っていました。
各自の文化的背景を認めるという意味も含めた、モスクの建設援助に肯定的なサルコジ氏の意見は、アファーマティブ・アクションを提唱する彼の姿勢から一貫している、とも考えられます。
イマム選任関与については、ちょっとわからないので、何とも言えません。

>猫屋さん
サルコジはPCFの票も獲得する、と宣伝してますね。野心家だなあ。脱力。ははは。
【2006/04/26 22:33】 | shiba #h/1ZVhMA | [edit]
なるほど、日本人の政教分離の原則からするとなかなかわかりにくい点もありますが、ひょっとすると日本人の政教分離の意識が特殊なのか?とも考えてみたりしてます。
【2006/04/27 07:50】 | pianoman in Matsudo #- | [edit]
まあ、ぶっちゃけて言えば、原理主義を恐れている、ってことで、なんだかんだ言って公的な経済援助の表向きの理由は口実でしかないかなって思いますけれども。やっぱり政教分離、ライシテなんかとは矛盾してますよね。
【2006/04/30 14:03】 | shiba #h/1ZVhMA | [edit]
うーん。本来なら最大の宗教団体であるカソリックが「国は暴力に屈せず無宗教の原則を曲げるな」とでも言わなければならないところを、当の本人たちもすでにもらうものもらっちゃていて、なにもいえない。
で、イスラムはイスラムで国から便宜を図ってもらう替わりに自分たちの宗教的指導者の選任に政府が口をはさむことをゆるす、という宗教組織としてはなんとも情けない姿をさらしてしまう。
まあいろいろ個別の事情があるのでしょうが、はたからみるとこんなふうにみえてしまいます。
【2006/05/01 02:14】 | pianoman in Matsudo #- | [edit]












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