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L'incendie du XIIIe arrondissement de Paris

 2005-08-29
先週の金曜日、パリ13区の建物で火災があり、17名(うち子供14名)が死亡するという惨事となりました。

この建物は、住居が見つからない移民系家族(いずれもアフリカ系)に一時的にあてがわれたアパートでした。12のアパートには、かなりの人数が住んでいたそうです。
火災の原因はまだわかっていないようですが、地階の階段下付近から発火したらしく、最上階の窓が開いていて空気の通りがよく、吹き抜けとなって火が燃えあがったのではないか、とみられています。

この火事で浮上したのは住宅の問題。
実際、例えフランス人でも、収入が平均より下であれば住居争奪戦において既に不利な立場なのに、外国人ならそのハンデは悲観的になるのに十分。(その辺は経験済みですから…。)
また、パリとその近郊の家賃は高騰している。
とまあ、自分の周りで具体的にすぐに実感がわくのはその程度なのですが、ニュースによると、現在の状況はピエール神父が援助を呼びかけた1954年の状況に匹敵するほど悪いそうです。ピエール神父の支援団体によると、110000人がパリで公共住宅の割り当てを待っている状況で、中には仕方なく不衛生な住宅に住んだり、狭いところに大人数で住んだりしている人たちもいるそうです。

参照:Yahoo Franceの記事



ところで、今まで何度も火事によって住居問題が取り沙汰されてきたことはあるのですが、実際に今までの火事と今回の火事で問題は一緒なのかどうか、はっきりわかりませんでした。そこで、この火事についての記事をいくつか拾い読みしてみました。

まず、発火原因はわからなくとも、火事の要因となる問題があったのではないか?
以前TVで見たのは、電気の問題。無理やり作った狭い部屋にコンセントが一つか二つしかなく、そこへ蛸足をつけてすべての電化製品のコンセントをつっこむ、という。そのうえ、コンセントが水まわりの近くだったりして、とても危険な状態で暮らしている人が少なくない。しかし、今回の発火場所には電気回路はなく、ショートということはなかったそうです。
ところが、この建物の入り口にデジコードがなく、カーブへの通路にも鍵がついていなかったらしいので、誰でも出入りできる状態でした。こうした場合、ドラッグの取引などに使われる可能性もあり、単純な煙草の不始末が火事に発展する可能性も出てくる。
しかしこれは安全面の問題であり、パリのどんなアパートにでも言えること。住居問題にまで発展する以前の話と思われます。

また、この火災で思い出されたのが、数ヶ月前のオペラ地区で起こったホテル火災。そのホテルには、滞在許可の問題が解決しておらず正規にアパートを借りることができない外国人も多く住んでいました。そして、やはり許容数を超えて住民を受け入れていたようです。
ちなみにこちらの火災原因は、そこの従業員の痴話げんか。従業員の彼女が口論の末、洋服を投げ捨てて出て行ったところ、蝋燭の火が燃え移って火事になったそうです。
今回の場合、リベラシオンの記事によると、火事にあった13区のアパートの住人たちは皆、きちんと行政手続きをしている正規滞在者であったという点で全く違うそうなのです。
それで思い出したのは、以前TVで見たスクワット(住居不法占拠)のルポルタージュ。不法占拠者をなかなか追い出せない家主は勿論可哀想だけど、仕事をして収入もあるのに人種差別的偏見により住宅が見つからず、やむなくスクワットしている移民家族もいました。
サルコジ内相は「不法移民だからちゃんとした住宅を割り当ててあげるのが難しい」と言ったそうですが、問題はそれだけではないことは明らか。

結局、問題の核心は、住居が見つからないために人数過剰で住んでいること、かといって大家族が住まう広さのアパートは家賃が高くて住めないこと(そのため公共住宅が望まれるけど足りない)、安全面などで言えば工事が必要だとしても、一度見つけた住居から離れたら他に行くところがないこと、などでしょうか。
(大家族の問題については、特にアフリカ系の場合、一夫多妻制の問題に帰せられるわけで、また別の法的な議論が残っているような気がします。)
しかし、住宅難の問題は、移民たちだけに限った問題ではなく、失業や離婚など家庭の事情で住むところを失う人たちもいるわけで、フランス社会に大きく広がっている問題だと改めて思いました。
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コメント
火事のニュースは日本でも伝えられました。住宅事情の悪さは東京も変わりないのですが、日本とちがうのは移民の問題ですね。日本にももちろん外国人がアパートを借りて住んでいるのですが、定住というよりは出稼ぎなどで一時的住んでいるという人が多いのではないでしょうか。いま日本で心配されてるのはここのところ続いている地震です。もしいま日本で関東大震災クラスの地震が起きたとするとかつて起きたような「うわさ」による悲劇がおきても不思議がない、というくらい日本の若者のあいだでは右傾化すすんでいます。店員は中国人のアルバイトの女の子なのに、飲み屋などでも平気で中国人を罵倒する話をしていたり…。わたしは20年代のミュンヘンにいる気分になります。火事や地震も恐ろしいですが、それ以上に恐ろしいのは人間の差別の意識で、しかもこれはわれわれから抜き去ることのできないものらしい。と、自覚した上でわれわれの行動を考えなければならないのかもしれません。
【2005/08/30 02:58】 | pianoman in Matsudo #- | [edit]
今回の火事の問題のひとつに住民過剰があげられるのは、移民家族であるということに関係しているので、これがまた移民問題に結びつけられる可能性は十分にあります。問題はそれだけではないのですが。しかしそういった短絡的に悪をよそ者に投影して排除しようという思考は、どこまでいっても必ず対象を見つけて排除し続けるでしょう。

でもまあ現在の日本の外交問題を見ていると、右傾化も仕方ないような気がしますね。もうちょっとなんとかならんですかね。
特に韓国や中国との関係が悪化しているといっても、それはあくまで「関係」が悪いわけで、どちらの国が正しいとか悪いとかいう問題ではないのだし、もうちょっと相互理解ってものをしようという気にならないもんですかね。と一口に言ってもまあ難しいですよね。
【2005/08/30 22:51】 | shiba #h/1ZVhMA | [edit]












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