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「Indignez-vous」(憤怒せよ)と言うけれど…

 2011-02-26
いやあ、時間がするすると過ぎていきますな。
もう2月も終わりじゃないですか!2月は他の月より2、3日少ないしな。
やらなあかんことが全然進んでなくてイライラしている今日この頃。
そのかたわら、夜の散歩したりブルターニュ行ったりマンガ読んだり遊んでるからなんだけどね…。

しかし、世界は私的事情に関わらず動いてますな。
チュニジアの変革は速すぎて、なんだかよくわからないうちに起こってた…って感じ。
エジプトの人も頑張ったね。
フランスのメディアではとにかく今はリビアが注目されているけれど(カダフィの独裁者ぶりは予想していたけれど、反体制側が力強くそれに耐えて反抗を続けていることに驚いた)、アルジェリアとモロッコはどうなっているのか??メディアに忘れられている感あり…。

チュニジアーエジプトの革命について、フランスの人が「すごいすごい」と称える一方、「やっとアラブ界で民主主義が成立した」みたいな言い方に疑問があり、いまいち一緒になって喜ぶ気になれず…どこか白けた気分をぬぐえなかったです。なんとなく、西欧の傲慢さみたいなものがどこかしらただよっている感じがして。
で、先週末のル・モンドにアラン・バディウが寄稿した「Tunisie, Egypte : quand un vent d'est balaie l'arrogance de l'Occiden」(リンク先無料閲覧は期間制限あるかも)のタイトルだけで「あ!同感な人がいる!(かも)」って思ってしまった。実際はかなり彼の哲学(evenementとかコミュニズムとか)に偏った内容でしたが。
とにかく、「民主主義が勝った」という言い方ならわかるけれども、「民主主義が成立した」という言い方はやっぱり違和感があるのです。だって、フランスの大統領が好き勝手やって政府が改革を強行して、それに怒って人々が街に出てデモやストをすると「選挙で公正に選ばれた大統領と政府なんだから従いなさいよ」って言う人が必ずいるでしょ。国民の投票によって政府を選ぶことが「民主主義国家」って思ってる人、いっぱいいるじゃないですか。だったらチュニジアも昔から民主主義だったわけですよ。
そうじゃなくて、例えば、思想や表現の自由が認められて、市民としての権利を正当に要求できる(必ずしも認められるかどうかは別として)というのが本当の民主主義なのではないか。だとしたら、貧困の中で最低限の生活を確保する訴えを門前払いされた青年が焼身自殺したチュニジアは、たしかに民主主義とは言えなかったのでしょう。でも、チュニジアは革命前に、リビアやイランや中国のように「民主主義でない国」として危険視されていなかったと思う。一応、国際的な認識としては、民主主義国家だったのでは。

翻って、それならストやデモが制限されつつあるフランスはどうなのか?
人々の不満や怒りがつのりつつあるフランスで、どうして今中東で起こっているような動きが伝染しないのか?
フランスでは、中東で起こっている動きへ共感しつつも、どこか自分のこととは違う、よそでの出来事という感じ、隔たりがあるような気がします。
個人的には、自分が身を置いている貧富の格差が広がりつつある社会を顧みてしまい、なんだか割り切れない気分。
チュニジアやエジプトの革命を手放しで歓喜してよい身分なのか?…と自問してしまうのです。

フランス人たちは、「自分たちの国は民主主義がしっかり成立している」と慢心しているような気がします。
でも、民主主義とは、それを体現し維持するために不断の努力が必要なのかもしれません。
だって、異議申し立てをするのは労力を要するし、耐えうる限りは「はいはい」って黙って頷いて従っていた方がラクだもの。
…って受け流してたら、いつのまにか権力のある人たちのやりたい放題な社会になっているかもしれない。そして民主主義から遠のいてしまうかもしれない。

ところで、友人が先日、飲酒運転でつかまりました。
酩酊状態というわけではなかったけれど、血中アルコール度数が許容を超えていたそうです。
で、そのまま留置所直行。
暖房などないのにコートもろもろを預けなければならず、寒いなか、水ももらえない状態で朝まで監禁。
その他にも、週末パーティーをやっていたところ、いきなりやってきた警官に警察まで連れていかれて朝まで監禁、心配して警察を訪れたその人の友達は人種差別的発言で追い返されたという話も。
先日は、隣町の市長に抗議するため、その市長の乗った電車の前に平和的にシット・インしていた住民に、警備していた機動隊が催涙ガスをまいて問題になりました。
警察が肩で風を切ってる世の中になりました。
これでフランスは本当に民主主義を体現している国家だと断言できるのか?

さて、フランスでは昨年終わり頃から「Indignez-vous」(憤怒せよ)という本がバカ売れしているそうです。
この本、知人が「これ、おすすめ!安いし、たくさん買ってみんなに配りたいくらい」って話していて知ったのですが(TVも見ないし、世間の流行に疎い生活になっているので、ベストセラーになっているとはつゆ知らず)、そのときは内容もわからなかったし、「ふーん」くらいの感想でした。
その後で、OVNIで記事になっていたのを読み、なんだか腹が立ってしまった。

知人を含め、多くのフランス人がこの本を読んで開眼したということなら、「何を今更!」という気持ちで、腹が立ちます。
知人を含め、多くのフランス人が「憤怒せよ」と言われるまでのほほんとしていたのだろうかと思うと腹が立ちます。
(ま、実際はそういうことではないかもしれないけど…知人に関してはそんな気がする。)
私は言われる前から怒っている!
「怒りなさい」と言われる対象と同じくらい、怒っていない多くのフランス人に対して怒っている!

きっと、多くのフランス人が自分の生活に(100%ではないにしても)満足しているのでしょう。
豊かな生活をしている人がいっぱいいる。
それは悪いことではないけれど、もっと生活レベルの低い人たちのことには思いが及ばないかもしれない。
そして、経済的に低レベルの生活を強いられている人たちが増えていること、格差が広がっていることを意識していないのかもしれない。
税金管理がそういうところではなく、金持ちをもっと金持ちにさせるためとか、閣僚の政府専用機での移動とかのために行われていることには関心がないのかもしれない。
他の人のことはどうでも良いのかもしれない。
「憤怒せよ」が売れても何も起こらない。

…といって、私も行動できていないのですが。

せめて来年の大統領選で何か起こることを期待しています…。
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