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反欧米感情のずれ

 2008-04-19
あーねむ。時差ぼけで夜中に二時間おきくらいの間隔で目が覚めちゃいます。んでもって朝の4時からは眠れず・・・8時くらいから昼過ぎまではノンストップでよく眠れるんだが(ちょうどフランスの夜中1時以降ってことやね)。

というわけで今、日本です。

パリを出発する前にちょっと書いておきたいなーと思っていたことがあったのですが、ちょっと遊びすぎまして時間がありませんでした。なので今更ながら・・・といっても、いまだアクチュアリティな話です。えーと、つまり、引き続き北京オリンピックに関する話題です。

日本に帰ってきてから日本の新聞(紙)を読んだりTVのニュースを見ていますが、それでもこの話題についての主なニュース源がル・モンドとアレ・シュール・イマージュなので、相変わらずフランス視点で書きます。

さて、先週もパリおよび他都市での聖火リレーの妨害騒動などが尾をひき、中国で欧米バッシングが始まったとのこと。

中国では、フランス系大手スーパー「カルフール」の前での抗議行動や、フランス系企業に対して不買運動を促すメールがまわっているとか。しかし、実際の不買運動による打撃は非常に少ないだろうとの見方が強いようです。以前にも中国では反日不買運動の呼びかけがありましたが、これに実際に応えた人は少なかったらしい。

ル・モンドによれば、中国人ブロガーたちの間でも、「不買運動に対する関心への広がりが遅い」と苛立つ賛成派と、「中国のカルフールが販売している製品のほとんどは中国産だし、従業員は中国人なのだから、不買運動をしたら結果的に中国の不利益になる」と見る反対派に分かれているそうです。

これらの不買運動は、欧米(ロンドン、パリ、サンフランシスコ)での聖火リレー妨害騒動が発端ですが、その裏には反欧米感情およびナショナリズム的な感情があるようです。

アレ・シュール・イマージュを読んで知ったのですが、今、中国では「アンチCNN」というサイトが注目されているらしい。このサイトは、欧米メディアが中国についていかに間違った情報を流しているか、また情報操作をしているかを指摘しています。例えば、欧米メディアが「チベットでの中国警察による弾圧」として使っている写真が、実際はネパールで撮られたもの(ネパール警察が親チベット抗議行動者を排除しようとしているもの)だったり。

ただし、アレ・シュール・イマージュの検証によれば、彼らも間違っている点があります。それは、パリでの聖火リレーの途中、いまや中国ではヒロインとなった車椅子の女性ジン・ジンに妨害行為が加えられようとした(または加えられた)場面を写した3点の写真について「欧米では一切人目に触れられていない」としていること。実際には、そのうち2つはフランスのメディアでも取り上げられていたもの。私も見た記憶のあるものでした。

しかし、ひとつだけ、これだけは見たことがないという写真があります。
20080415Jin1.jpg←それがコレ

アレ・シュール・イマージュによると、この写真はインターネットの中国系サイトで流通しているそうですが、出所がどこかわからない。パリの聖火リレーについていた大手通信局AFP、AP、ロイターに確認をとったところ、それらのどこのカメラマンのものでもないとのこと。ただ、カメラマンたちは、「こうした場面が実際にあったが、あっという間の出来事だったし、遠すぎて撮れなかった」と述べているそうです。

でも、フランス機動隊が傍観してるっぽいのがなんとなくおかしな印象・・・。あと、なぜこの車椅子の少女らが車の隙間に入っているのか・・・。

まあ、パリの聖火リレーでは何が起こったのか不明な点が多すぎる気がするので、逆に何があってもおかしくなかったかも。

あと、あるコメントを読んで「たしかにちょっと変」と思ったのは、この車椅子の少女がリレーを担当していたとき、抗議行動者が次々と彼女の前に現れたようですが、写真を見ると例の「青い服の警備団」の姿が全く見えない。彼らはこのとき何をやっていたんだろうか??

それにしても、このアンチCNNのサイトは本当によく見ているなあと感心します。しかし、こうして間違いを指摘してくれるのはとても有難いのだけど、名前からしても、ただ「反欧米」のためにやっているにすぎないのか・・・と思うと残念。メディアで流される情報の嘘を指摘するなら、中国政府が流すニュースの偽善も問題にすればいいのに。

また、リレー妨害をしようとジン・ジンに向かって行った抗議行動者の一人の顔がネットで曝され、数日のうちに身元や住所、更にはグーグル・アースによる自宅の地図、職場、Eメールアドレスまで割り出され、出回っているとか・・・。恐ろしい。
(この情報は4月16日付けル・モンドに掲載されていますが、WEB版では無料購読リンクが切れているようです。)

他方、反欧米感情が主流となっているような様相の中、冷静に、「国粋主義に逃げ込む」ことを批判する中国人ジャーナリストもあるようです。このジャーナリスト、チャン・ピンはすごいバッシングにあっているらしいですが、Rue89のピエール・アスキは、「チャン・ピンのような人々が中国に存在すること、そして彼らがこんにち自己表現できるということ」は興味深い現象だと述べています。「問題提起すること、それだけでもすでに大層なこと」だそうです。

ところで、先日、再びパリの聖火リレーに関するニュースを見ていて思ったのですが、あのとき親チベット派として抗議行動をしていた人たちの中に中国人もいたのではなかろうか。チベット人だけということはなかっただろうし、アジア系の容貌の人たちの中には台湾人、韓国人、日本人などもいたかもしれない。そして、フランスに住む中国人の中には、政治亡命者だっているだろうし、中国以外の視点からものを見て中国政府に対して批判的な中国人だっているはず。

パリにいる中国人がみんな親中国政府派だと思わないし、彼らに対してむやみやたらと反中の視線を送るなんて絶対してはいけないと思うけれど、単純化したカテゴライズって原初的認識方法(と勝手に思っている)だから、意識していかないといけない・・・と思います。

参照:
Rue89より

"Patriotes" contre "libéraux": le débat chinois face au Tibet

Le Mondeより



ここまでを午前中に書いて、一日外出して帰宅したら、中国各地でフランスに抗議するデモがあったとニュースが伝えていました。不思議なのは、ロンドンやサンフランシスコでも数々の抗議行動や妨害運動などがあったのに、なぜフランスだけなのか?それは、「車椅子の天使」と呼ばれるジン・ジンが、一躍ヒロインに祀り上げられたのがパリでの聖火リレーだからではないか・・・と勝手な推測。
もしこの推測が当たっているのだとしたら、これでは単なる熱狂的ナショナリズムにすぎない。

本当に理念のために抗議行動をしている人たちは、中国政府の行為と中国人を混同して反中運動などしない。カルフール前に集まった中国人たちは何に対して抗議しているのだろうか?と疑問に思います。

参照:
Le Mondeより

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