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チベットとパリ郊外

 2008-03-24
先に書いたものの中で、現在問題になっているチベットの暴動から、2005年秋のパリ郊外の暴動を思い出したことに触れましたが、この二つの事象にいくつか共通点があるように思います(もちろん、違う点はたくさんありますが)。

国営TV放送フランス2で15日に放映されたニュースでは、チベット情勢に関連して、全国人民代表大会の様子も映され、その中で、同大会に出席したチベット代表の議員がインタビューに答えて「あれはチベット独立派が仕組んでいる。自分たちの利益に反する行為だ」と述べていました。

たしか、パリ郊外の暴動のときも、学校が燃やされ、「自分たちの利益に反する行為」と非難する人があったっけな。

燃やされたのは何であるか(ラサでは中国人の商店や銀行、パリ郊外では公的機関である学校や警察)、もうちょっとよく考えてみれば、彼らにとって問題なのは経済的・物質的「利益」ではないことがわかってもよいはずなのに。

それから、中国政府は、「ダライ・ラマが組織している」と非難していましたが、この「組織説」もパリ郊外暴動のときに言われたこと。当時、内相だったサルコジは、「イスラム教指導者によって組織されている」というテーゼを早々に出していました。そして、宗教や原理主義者とは関係がないと分かった後も、「携帯電話で連絡を取り合っていて組織立っている」と主張していました。

その他に、(ちょっと対象が飛びますが)中国政府とフランス政府の植民地主義に対する発言にも類似点があります。(というか、これはどこの国かに関係なく、植民地主義を擁護する立場に共通する点だと思いますが。)
フランスでは、植民地主義が与えた利点を学校教育で教えることを義務付ける法律がつくられ、物議をかもしたことがあります。過去の植民地主義を反省してばかりでは、愛国心をはぐくむ教育に反するとか、そういう理由付けもありました。そして、フランスが植民地に与えた利点とは、教会や病院や学校を設立したこと、道路を整備したことなどでした。
他方、中国政府がラサに多額の投資をして、街の近代化に貢献したと自慢するとき、具体的には、線路を引いて交通の便を良くし、商業の活性化をもたらしたことを挙げます。
でも、そうした「建設」のせいで破壊されたものがあるはずです。
また、活性化される商業の主役は、現地の人間ではなく、その経済システムをもたらした、外からやってきた人たち。現地の人間は、望むか否かに関わらず、そのシステムに巻き込まれていき、それに参加せざるをえない。そうでなければ、排除されて生きていけなくなってしまう。
この「文化の破壊」という一点だけとっても、チベットに対する中国の政策は植民地主義的以外の何ものでもないと思います。

さて、日曜日、ジュルナル・ドゥ・ディマンシュにて、PSのピエール・モスコヴィッシは、チベット情勢に関してサルコジが全く発言していないことについて、「耳を聾する沈黙」と表現して批判。モスコヴィッシは「中国を訪問したときも、小切手外交を実践し、人権担当閣外大臣であるラマ・ヤドを連れていかなかった」ことに言及。

そんな風に指摘されたから…?と思いたくなってしまうタイミングで、今日、サルコジは突然「中国はチベットと対話を」と呼びかけました。
今まで沈黙してきたのは、やっぱり中国とのウマイ取引に影を落としたくなかったからなんだろうなー、それで他国の出方を様子見してたんじゃないのかー?…と疑ってしまいます。だって、アメリカのコンドレッサ・ライスも今日、中国へ呼びかけたらしいし。

っていうか、今回のチベット問題に対する中国政府の反応と似通ったところのあるお前がエラソーなこと言うな!…と私などは思ってしまいます。


追記:前回書き忘れましたが、ラサでの暴動後、中国側(軍隊?警察?)が行ったチベット人に対する暴力行為の映像はフランスでもTVやネットで流れており、「中国による圧政」も全く否定できない事実。
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