誰がエリック・ベッソンを本当に知ってる?

昨夜、一次選発表後のTVのスタジオに、各党の政治家たちが集まって討論していたとき、司会者から「ところで、エリック・ベッソンが今夜、ニコラ・サルコジの後援を表明しましたが、どうですか?」と質問が飛び、ローラン・ファビウスは思わず苦笑を漏らしていました。まともに答えられないといった感じで「ちょっと笑ってしまいますね、それだけです」とコメント。

エリック・ベッソンは、もともとセゴレーヌ・ロワイヤルの政策要綱を作成したチームの経済顧問でした。彼によると、チームが練り上げたプログラムを離れたロワイヤル候補の勝手な言動が目立ち、徐々に不満が募り、耐えられなくなったとのことで、政策要綱を発表した社会党集会の直後に経済顧問を辞任しました。その後、党内で圧力をかけられたそうで、社会党を離脱。その経緯をレポートにして新聞社に送っていました。しかし、当初は、ロワイヤル候補に特に恨みはない、というようなことを言っていたはず。ベッソン氏の辞任、次いで離党が報じられた当時、セゴレーヌ・ロワイヤルの選挙運動に危機が訪れたのではないかと噂されていました。それが気に障ったらしいロワイヤル女史は、報道陣の前で市民のひとりに「誰がエリック・ベッソンを知っているというの?あなた、知ってる?」と質問。これがベッソン氏を傷つけたようで、後に彼はこの質問を文字った暴露本、「誰がロワイヤルを知っているか?」を出版。一時は売上げトップになるほど売れたらしい(私は興味がないので未読)。

そのエリック・ベッソンがとうとう敵陣ニコラ・サルコジ側についたとのこと。

ところで、彼は、セゴレーヌ・ロワイヤルの経済顧問をしていたとき、ニコラ・サルコジのことを「ネオ・コン」「ウルトラ自由経済主義者」と激しく批判していました。

…………。

070423203325.75si7aqb1_discours-d-eric-besson--ex-secretaire-national-socb.jpg決選投票へ向けての選挙運動初日の今日、ニコラ・サルコジはミーティングにエリック・ベッソンを招き、「左派の人間からも自分の政策を認められて支持を得た」ことをアピール。ベッソン氏は「ニコラの方針に同意した」と演説していました。

それにしてもエリック・ベッソンって…本当はどういう人なのかと首を傾げてしまう。自分の信用を落とすだけだと(私は)思うんだけど…。
誰かエリック・ベッソンを本当に知ってる人、いませんか?

Un soulagement et une inquietude

大統領一次選の結果が出ました。

今日は早めに夕食の用意をして、19時過ぎからTVの前に陣取りました。20時が近づくにつれて、ドキドキして箸(っていうかフォークとナイフ)が進まなくなってしまった。だって、FNの本部を中継しながら、党集会会場へのル・ペンの出発が予定より遅れているとか、プジャダス(アナウンサー)が「FNに何か驚くべきことが起こっているようです」とか言うし。「まさかル・ペンが二次選に?」と言う同居人に答える気力も無く。
途中からカナル・プリュスでギニョルを見て気を紛らわしました。っていうか、緊張してるだけに余計ウケる。
20時直前、国営放送フランス2にチャンネルを戻して待っていたら、セゴレーヌ・ロワイヤルが支持者達の前に姿を現わしたようなことを言ったので、これは二次選通過だな、と思った次の瞬間、20時ちょうど。決選投票はニコラ・サルコジとセゴレーヌ、と発表されて、とりあえずほっとしました。しかし同時に、サルコジ得票率の高さに暗い気持ち。
ギニョルでは、ジャック・シラクとベルナデット夫人が発表するということになっていたので、そちらを見てみたら、「え〜と、2位、セゴレーヌ・ロワイヤル…あらま〜ジョスパンより得票したね〜」とかやっている。PPDA人形に「それで?1位は?」と聞かれて「しーらない」と答え、不満そうにベルナデットの頭をむしっているシラク人形。あはは。

segol-ne-royal-en-meeting---roubaix-le-19-janvier-b.jpg直後から、スタジオに招かれた各党の政治家たちの議論が始まりました。間もなく、元首相のジャン-ピエール・ラファランが「元UDFとして」、バイルーが今までにない高得票率(2002年の実に3倍)であったことを持ち上げつつ、二次選でUDF票を回収しようという発言。すぐにバイルー票の取り合い議論に。たしかにバイルー票が鍵です。
そのバイルー、今夜は落ち着いた満足そうな様子で支持者たちの前に姿を現わし、「一種の勝利」を宣言。これからもフランスを良くするために尽力することは変わらない、と述べていました。しかし、最近一部から提案されている社会党との連合については触れませんでした。

いち早くセゴレーヌ・ロワイヤル支持にまわったのは緑の党のドミニック・ヴォワネ。得票率を前回からものすごく落としてしまったけれど、これはやっぱり2002年の痛手から、セゴレーヌに「有効票」を投じた人が多かったためと思われます。共産党のマリー-ジョルジュ・ビュッフェも、早速、二次選ではセゴレーヌへ投票するよう呼びかけました。驚いたのは、LOのアルレット・ラグィエ、LCRのオリヴィエ・ブザンスノ、ジョゼ・ボヴェといった極左候補もロワイヤル候補への投票を呼びかけたこと。後者二名は「サルコジを大統領の座につかせないため」のブロック票を呼びかけたということで積極的ではありませんが、極左が中道左派である社会党への投票を呼びかけるのは珍しいのではないかと思います。

チャンネルを変えたりしつつ、しばらくTV討論を見ていました。…と、気づいたら夜中の1時。…5時間以上TV見てたよ…。

明日から新しい選挙運動の始まりです。