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起きろ!サルコ時15分前!

 2007-04-15
「早起き」を勤勉の代名詞として、働くフランス国民と仕事の価値を重視しようというニコラ・サルコジ。彼の掲げる政策案のひとつに、「もっと稼ぐためにもっと働く」ことを可能にするという、週35時間制労働の見直しがあります。これは、仕事が追いつかず利益を取り逃している会社、空き時間を仕事に当てて残業代をせしめたいサラリーマンなどにとっては嬉しい政策案。

これに対して、ワーク・シェアリングの考えに基づき週の労働時間の更なる短縮を求める極左からは、雇用者によるプレッシャーで残業せざるおえなくなる労働者の弱い立場を強調した反対の声があがっています。

ところで、「早起き」はたしかに勤勉なイメージがあるかも。しかし、「早起きの人々」っていうのは何時くらいのことを言うのか?6時から7時くらいに起きて、9時・10時に出勤する人たちのことを指すと思われるのだけれど、それってそういう人たちが一般的であるという意味で、「早起き」というより「普通」なんじゃないのかな~。
一番早起きなのは「パン屋~のおじさん♪」…のほかに、ゴミ収集の人、郵便の配達人、交通機関に携わる人など、公共機関に関わる人が多いような。それも、そういう「辛い」仕事、高学歴や難しい資格を必要としない仕事は、移民系など社会的に弱い立場の人々が請け負う確率が高い。私自身、仕事で始発電車に乗ることも度々あったけれど、そういうときに周りをみると「普通(いわばフランス中流階級)」に属するように見える人は少ない。
それに、職探しのため、一般的な「早起き」の時間に起きて出かける人だって沢山いる。
ニコラ・サルコジの政策案が、そういった「超早起き」の労働者や公務員、「早起き」の失業者に有利なものであるかどうかは疑問。
ちなみに、寝坊すけの私が言うのもなんだが、「早起き」を「勤勉さ」の代名詞にするのは間違っていると思う(早朝の仕事をこなす人々は大変だと思うし、尊敬するけれど)。現在のフランス社会では一日の労働時間数が決まっているのだから、一日のサイクルがずれるだけ。早起きして労働したらその分早く終業になるってこと。遅く始まったら遅くまで働くんだから。遅くまで働く人は勤勉ではないでしょうか?
それとも、早い時間から始めて遅くまで仕事をするような、労働時間数に関係なく働く管理職だけを対象にしているのか?それだったら、完全に、ニコラ・サルコジは雇用者側に立つ政治を推進するということになる。

大体、「早起きする人々」=「勤勉な人々」が充分に尊重されていないと主張する裏で、暗に「怠慢な人々」を対置させているわけで、そういう人々に対する妬み・恨み(社会保障を濫用しているとか)を煽っているように感じられます。

さて、前置きが長くなりましたが、そんなわけで、サルコジ氏の「早起きする人々」に対する敬意に、偽善とデマゴギーを感じ、私はそれを嫌悪しています。

20070415135738.jpg今週の火曜日(4月10日)、若者の一団が、パリの17区と18区の境にあるギィ・モケ地区で早起きキャンペーンを展開。これは「La France qui se leve tot(早起きするフランス)」というアンチ・サルコジ団体が企画したもの。サルコジ氏お気に入りの代名詞「早起きのフランス人」に引っ掛けつつ、有権者たちに「目を覚まして」もらおう、という主旨で、彼の政策案に反対する人たちが早朝に抗議行動を起こしました。
地下鉄ギイ・モケ駅に午前6時に集まった参加者たちは、アフリカ太鼓やマラカスなどを手に、「起きてくださ~い!サルコ時15分前ですよ~!」と叫びながら住宅街を練り歩きました。(このデモの模様は、dailymotionにアップされています。また、フォト・ギャラリーでも見られます。)

参加者の多くは、「Jeudi noir(暗黒の木曜日)」という、住宅問題に対する抗議行動を起こしたグループにも参加していた人たち。こちらの団体の名前の由来は、「Particulier a particulier」という個人貸し住居情報誌が発行される木曜日、条件の悪い学生や安月給の若いサラリーマンにとっては、絶望に打ちひしがれそうになりながら情報を探す暗い一日となることから。20070415140432.jpg彼らは、個人貸しアパートの公開見学や不動産屋を訪れ、抗議行動を起こしていました。しかし、その抗議行動とは、ディスコ・ミュージックをかけ、笛を鳴らして紙吹雪をまき散らし、スパークリング・ワイン(シャンパンじゃないところがまた低所得者らしい…)をあけて、いきなりパーティを始めるというユーモアにあふれたもの。しかも、パーティの後はちゃんとお掃除をして帰ります。(過去の抗議行動の様子は「Jeudi noir」のホーム・ページ内、こちらこちら。)

20070415140834.jpg「La France qui se leve tot」の参加者のひとり、マニュエル・ドメルグさんも「Jeudi noir」の一員。彼は、サルコジ氏の政策案は「早起きするフランス人」ではなく「眠っていても金が入ってくるフランス人」に有利になるものだ、と主張。また、「Generation precaire(不安定世代の会)」のメンバー、レイラ・シェビさんも「気をつけて、サルコジが労働価値について言うことは、すっごいブラフ(はったり)よ!と皆に言いたい」と述べています。
「La France qui se leve tot」のサイトでは、「ニコラ・サルコジの政策案は『もっと働くためにもっと働く』である」と批判しています。

さて、この早起きキャンペーンは、すでに二回目を終えています。金曜(4月13日)の朝7時、ジョレス駅に集まった人たちは、北駅に向かってデモ。(その様子はこちらのフォト・ギャラリーで見られます。)

20070415141200.jpgこの二回目がジョレス駅だったのは、気まぐれに選んだわけではないようです。ジョレスといえば、社会主義者として有名な人物。そのジョレスの名を、4月12日のトゥルーズにおける演説で、ニコラ・サルコジは何度も引用しました。曰く、自分はジョレスの遺産を受け継いでいる、と。ド・ゴール主義を主張し、伝統的保守派・右派に属する政治家が、社会主義的左派の英雄ジョレスを引いてくるとは、なかなか挑戦的。カナール・アンシェネ紙は、サルコジ氏の政策案がいかにジョレスからかけ離れているかを記事にしています。(「La France qui se leve tot」のサイト内記事から貼られたリンクで読めます。)
そういえば、一回目の抗議行動もギィ・モケでした。17区の比較的富裕な地区に向けての抗議行動と思っていましたが、ギィ・モケも共産党の人でしたね。

次はサルコジ氏の本拠地、ヌイイで抗議行動が行われる予定。
そしてこの「La France qui se leve tot」の運動は、5月6日の決選投票の日まで続けられる予定です。

参照:
Yahoo Franceより

「"La France qui se lève tôt" fait du bruit contre Nicolas Sarkozy」(Reuters)
「A Toulouse, Sarkozy invoque Jaures et s'attaque frontalement au PS」(AFP)
Le Mondeより
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