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引き続き、サッカー関連場外事件。
11月23日木曜夜、パリのサッカーチーム、パリ・サン・ジェルマン(PSG)のホーム・グラウンド、パルク・デ・プランスで、ハポエル・テル-アビブとの試合が行われた後、スタジアム付近でPDGのサポーター一人が死亡する事件がおきました。 試合は、PSGが2-4で負け、緊張した雰囲気があったと思われます。PSGのサポーターのグループの中にはフーリガン化したものがあり、以前もグループ間のいざこざなどがあったため、スタジアム周辺には警察が配置されていたようですが、事件が起きた場所には警備がなかったようです。 この場に居合わせたL'EXPRESS誌の社会欄の編集長、フィリップ・ブルッサールがサイトに目撃証言を載せています。他で報道されていることと総合すると、私服の若い警官がハポエル・テル-アビブのサポーターを庇ってPSGのサポーターの集団(手前に数十名ほど、その背後に200〜300人)に追いつめられた末、もみあって発砲した、ということらしい。警官はマルティニーク出身の黒人男性、アントワン・グラノモール(32歳)。普段は交通機関の警備に配属されている警官で、当日はスタジアム周辺の配置についている警察の車を警護する担当を請け負っていたとのことですが、警察の腕章をつけておらず私服姿でした。彼と彼が保護しようとしたヤニフ・アズット(23歳)を、PSGサポーター集団は「汚い黒人!汚いユダヤ人!」と罵りながら追いかけたそうです。グラノモール警官は催涙ガスを使用したものの事態の収拾がつかず、腹や顔を殴られたり蹴られたりの暴行を受け、発砲。その後、近くにあったマクドナルドへ避難。機動隊が到着して沈静化するまで、暴徒と化したサポーター集団はナチス式敬礼をしたり「赤、青、白、フランスをフランス人に!」などと叫び続けながら建物を取り囲んでいたとのこと。 警官の発砲により、ムニール・ドゥシャール(26歳)が怪我を負い、ジュリアン・ケムネール(25歳)が死亡。撃ったのは一発のみで、弾はドゥシャールさんの肺を貫通し、ケムネールさんの心臓に達したと推定されています。ドゥシャールさんの命に別状はないそうです。 その後、土曜夜、発砲は正当防衛と認められてアントワン・グラノモールは釈放されました。予審判事の決定により、彼は当面「現場に立ち会った証人(temoin assiste)」とされ、過失致死の追及はされない予定。警官の仕事もそのまま維持できることになりました。 反対に、PSGサポーター3人は拘置され、特に反ユダヤ主義性、公務執行妨害、マクドナルドへの損害のかどで尋問を受けています。 以前から問題を起こしてきたPSGサポーターグループの一つ、「ブローニュ・ボーイズ」。今回の事件の当事者たちはこのグループに属していました。彼らは極右的傾向を露わにしているフーリガン。 すでにフーリガン71人がスタジアムへの出入りを禁止されているそうですが、土曜、サルコジ内相はパリ警視庁にこのブラックリストを完成させるように要請したと発表。 週明けの月曜、パリ市は、今週中にこの問題に関わる治安面の解決について話し合いをしていく意志を表明。週末の間に、PSGへの補助金停止を求める声があがっており、パリ市は「人種差別的行為と暴力的行為を根絶するためにはどんな方法も辞さない」構え。しかし出入り禁止リスト作成措置には反対し、当事者に責任を負わせるべきという考えで、「チケットの管理はサポーター・クラブに任せたい」とのこと。この「クラブ」とは暗にブローニュ・ボーイズを指しているようです。また、パリ市の安全課補佐官、クリストフ・カレッシュは、サルコジ内相に適用可能な法に基づいてブローニュ・ボーイズを解散してほしいと要請。 他方、FNの党首ル・ペン氏は、この事件に彼自身又は党が関わっている事実はなく、フーリガンがFNのスローガンを叫んでいたと発表した検事を名誉毀損で訴えると述べています。検事は「こちらには証言があります」と反論。まあ、党の方針が方針ですから、こういう事件で名前を叫ばれても今更名誉毀損とか言えないんじゃないの…と思いますが。 それにしても、最初はちょっと状況がよくわからず、警官の発砲ももしかしたら濫用か?…と疑いもありましたが、ニュースを追っていくうち集団リンチ的な恐ろしさがあったということも伝わってきて、どうやら正当防衛が認められたようで、まあひとまず納得いったというか。 こういった事件は「起こるべくして起こった」という感じもします。ブローニュ・ボーイズ(って、そんなダサい名前つけなくても…と思う)は、かなり前から問題になっていたし、最近は試合中に黒人選手がボールを持つと猿の鳴きまねをされたり罵声を浴びせられたりと人種差別的な反応の問題も取り沙汰されていたので。それにしてもサッカーのサポーターの熱狂と「ナチス的」と形容されるような傾向にどういう関連があるんでしょうか。精神分析学的、社会学的に分析してみると面白そうなのですが。 参照: Yahoo Franceより 「Le PSG et le football rattrapes par la violence」(Reuters) 「Affaire PSG: le policier beneficie du statut de "temoin assiste"」 (Reuters) 「PSG: le policier laisse libre, mesures contre les supporteurs 」(AFP) 「Affaire PSG: Le Pen va porter plainte contre le procureur」(Reuters) 「La mairie de Paris annonce des mesures après l'incident du PSG」(Reuters) ※後日訂正しました。 |
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国内リーグやらチャンピオンズ・リーグやら国際親善試合やらで、TVつけるとサッカーの試合をやってたりするこの頃。しかし、サッカーの試合そのものではなく、場外にてメディアを騒がす出来事がありました。ひとつは社会党所属のラングドック・ルシヨン地方議会議長、ジョルジュ・フレッシュのフランス代表チームに関する問題発言。もうひとつは、国内チーム、パリ・サン・ジェルマン、略してPSGのサポーターが試合後の乱闘の中で警官の発砲により死亡した事件。
今日はとりあえず一つ目から。 ジョルジュ・フレッシュがフランス代表チーム、レ・ブルーの選手編成に対して挑発的な意見を述べたことが地方紙Midi Libreに報じられたのは11月16日。14日にモンペリエで行われた地方議会で、フレッシュ氏は「このチーム〔フランス代表チーム〕には、11人中9人の黒人がいる。普通なら3人か4人のはずだ。それが社会の反映だろう。しかしこれだけ多くの黒人がいるということは、白人が無能だからだ。もうすぐ黒人が11人になるだろう。こうしたサッカー・チームをみるとき、私は辛くなる」「フランスにとって恥だ」と発言したとのこと。この発言が人種差別的であるとして、その後すぐに多くの批判が噴出。人権保護系団体や反対政党の右派から、またフレッシュ氏が所属する社会党内、地方議長選出において連盟した共産党と緑の党からも、困惑や非難の声があがっています。 フレッシュ氏の問題発言は、じつはこれが初めてではありません。メディアは彼が「再犯者」であることを報じています。特に、今年の2月、ハルキ(harki:アラブの民兵、アルジェリア独立戦争でフランスに雇われた現地補充兵)を「人間のくず(sous-hommes)」扱いしたことで、裁判沙汰になっています(近々その裁判が行われる予定)。 Liberation紙は、今までの彼のきわどい発言の数々を列挙。例えば2000年6月、市街電車の落成式で、ムスリムのヴェールを被った乗客をからかい、続く会話で、移民人口が非常に多いモンペリエ郊外パイヤード地区をモロッコのワルザザート市に比較したとか。また2003年5月には、「我々の土地で外国人の親から生まれた何百万という市民を適切に同化させられない我が国の能力の無さは(…)我々の将来にとって最も大きな内的脅威である」と地方紙にて発言。ジャン・ポール二世ローマ法王を「ばか」扱い(2005年4月)し、アルジェリアのフランス人のための博物館建設計画を批判されれば「ケツの穴〔バカ〕大学教員のコメントなんかどうでもいい」(2005年11月)と言い返す。また、彼は「歴史家」の肩書きを持っていますが、専門(法の歴史、ローマ時代)以外のことに無茶なコメントも。「中国は一度もチベットを侵攻したことがない。チベット人が中国を侵攻したのだ」(2005年6月)、「セネガル人はブルターニュ地方人よりもずっとフランス的だ。前者は1532年からフランス人だが、後者は1536年からだから」(先週の木曜日)。フランスのサッカー・チームについての発言を最初に報じたMidi Libreの記者によれば「耳にしたことすべてを伝えているわけではありません。フレッシュが吐いた暴言を全部転載しなければならないとしたら、毎日1ページが埋まりますよ」とのこと。 「確かに初めての暴言ではありません。しかし数ヶ月前から、彼は全く自分自身を抑制しなくなったような印象があります。彼の病気(2004年10月に心臓の手術を受けている)が何か関係あるのかと疑っているのですが…」と、共産党所属のランドック・ルシヨン地方議会議員は漏らしたそうです。 しかし、他方では、フレッシュ議長に連帯して、メディア操作的な展開を糾弾する声もあり、「文脈から離れて非常に部分的に報じられている」とも言われています。 さて、多くの批判的な反応に対し、フレッシュ氏は「謝罪するようなことは何もない」とし、「悪く解釈された」と弁明。「私が話した同国人たち〔フランス代表チームにおける黒人たち〕は(…)私たちの社会で地位を獲得することがいかに難しいかを知っている。そのために、自分たちに栄光を与える勝利を得るための激しい闘志を彼らはもっている」、「もっと優遇された社会的カテゴリーに属するチャンスに恵まれた人々が、同じような勝利への渇望をもっていない」ことを残念に思う、「それが私の言いたかったことです」とのこと。 ハルキ発言で、すでに社会党内決定機関への参加を2年間停止する処分を受けているジョルジュ・フレッシュ。社会党は21日、今回の件に関する党内争議委員会の発足を決定。党のスポークスマン、ジュリアン・ドレイは「報じられた発言は社会党に所属することと相容れない。もし問題の発言が確認されたら、当然、除名の手続きが必至となるだろう」と発表しています。 実際、ジョルジュ・フレッシュを社会党から離脱させることを要求する声があがっていますが、氏は「もし私が社会党を去るなら、Urbaに関する資料をすべて暴露する」「そうしたら想像もつかないようなパニックが起きるだろう」と発言。Urba事件は、1980年代に社会党が選挙キャンペーンの資金作りのために不正取引をしたと疑われているもの。しかしこの脅迫めいた発言のすぐ後に、セゴレンヌ・ロワイヤルを応援しているフレッシュ氏は「私は黙っていましょう(…)自分の党に反することは何もしません」と述べています。 11月20日に、ラングドック・ルシヨン地方議会副議長で元運輸大臣、共産党のジャン-クロード・ゲッソーが辞職を表明。フレッシュ議長はこれを拒否、人権委員会の発足を約束する代わりにゲッソー氏の辞職は撤回されました。これを受けて、共産党の議員の多くは行政活動を通常通りに行うことを決定。しかし、党の書記長、マリー-ジョルジュ・ビュッフェは議長の辞職を要求しており、共産党系議員の数人がこれに呼応しています。緑の党の議員たちは、やはりフレッシュ氏の辞職を要求、行政活動への参加を停止するそうです。 参考: Nouvel Obsより 「Les explications successives de Georges Freche」 「Affaire Freche : le PS demande a verifier」 Yahoo Franceより 「PS: Georges Freche allume des contre-feux apres ses propos controverses」(AFP) 「Freche: l'affaire fait des vagues chez les elus communistes de la region」(AFP) Liberationより 「Georges Freche, un habitue de la ligne jaune」 |
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このところ気力がなかったりやることがあったり体調が悪かったりで、気になるニュース(ジョルジュ・フレッシュのフランス・サッカー・チームについての発言とか、サルコジの未成年犯罪法改変とか、フィリップ・ド・ヴィリエの息子が強姦罪容疑で出頭を命じられたこととか)はあるのですが、ついていけてません。なんだろうね。そんな忙しいわけじゃないんだけど。時流に遅れすぎにならなければ、いくつかについては手をつけたいと思っています。
フランスに関するニュースではないけれど、今朝ル・モンドで目をひいたもの↓ アドルフがドイツのWEB界で一躍スターとなり物議をかもしているらしい。 アドルフ?アドルフっていうと…チョビ髭のあの人?と思ったら、やっぱりそうでした。(世界中のアドルフさんには非常に失礼な話かもしれませんが…。手塚治虫の「アドルフに告ぐ」が念頭に焼きついておりますもので。ちなみに、2002年大統領一次選挙の後、「自分の名前に耐えられない」と言ったジャン-マリーさんがいたっけ。) アドルフは裸ん坊で、犬のブロンディを相棒にたった一人、掩蔽壕に隠れている、という設定。ドイツ人のイラストレーター、Walter Moers(読み方がわからない…ヴァルター・モエルス?)が制作したもので、「降伏しなよ」と誘う幻影に、チャーチルに恨み言を言いながらアドルフが「絶対に降伏しないぞ!」と子供じみた叫び声をあげる、というレゲエ調のミュージック・ビデオ。(You Tubeにてオリジナルドイツ語版はもちろん、フランス語ヴァージョン、英語ヴァージョンも見られます。) ナチスのトラウマが残る国に生きた経験がない身としては、特別どうという感想もないのですが…ル・モンドの記事によれば、ドイツでヒトラーを題材にすることは今でもデリケートな問題を抱えているとのこと。オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督の「ヒトラー 〜最期の12日間〜」(フランス語タイトルは「La Chute」)がドイツで大変な反響を巻き起こしたそうですが、この映画では既成のヒトラー像とは違った、彼の人間味のある部分を描いていることろが問題になったようです(私は未見)。「アドルフ、掩蔽壕でボクはひとりぼっち」というこのビデオの中で、トイレに座ったりお風呂に入ったり犬に話し掛けたりと、総統はかなり人間くささを押し出しており、そのうえユーモアたっぷりに仕上げられています。それにしても、ヒトラーを笑いのネタにしていいものかどうか? ドイツのユダヤ系の作家、ラルフ・ジョルダノは、ベルリンの新聞(Berliner Kurier)に「ホロコーストの責任者をこんな風に表現することはできない」と反感を述べています。また、いくつかのTV局は、アドルフのキャラクター商品や携帯電話の着信音など、それに関するCMの放送は流さない方針。 イラストレーター本人は、「ナチスを馬鹿にしていいものか?」という問いに「いいや!ナチスを馬鹿にしなければならないんだ!」とのお答え。なぜなら、彼にとって、諷刺画とは共感させるものではないからだ、とのこと。実は彼がアドルフを世に出したのはこのビデオが初めてではなく、1997年にドイツの風刺新聞でアドルフを描いているのだそうです。その後、ベルリンの地下水道で生き延びたアドルフという設定で、女装したゲーリングとマイケル・ジャクソンを登場させた漫画を発表。すでに3巻まで出版されており、ドイツで最も売れている漫画のひとつ。アドルフという人物の選択については、「現在、ドイツで国際的に通用するポップな聖像は二つだけだ。それは法王とアドルフ・ヒトラー。法王はカトリック教会がライセンスを握ってるけど、ヒトラーを使う権利は自由だからね!」と単純明快に説明。 ところで、敗戦国として暗い影をひくドイツと日本。似ているようで似ていないし、似ていないようで似ている。それは特にナチスの国か天皇の国かというところでずいぶん違いが出てしまうのだろうけど、国民が継承した傷は似ていると思う。今、あの戦争に対する世論の反応は両国で似ているのだろうか、似ていないのだろうか。 |
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大統領選まであと半年。まだ候補者が確定していない政党もある今日この頃ですが、出馬の意志を表明した立候補者はなんと38人。しかも、その中には、サルコジ内相になるだろうと言われている右派最大政党UMP候補者と、ベイルー党首が出馬すると予想される中道右派UDFの候補者が含まれていません。つまり、更に二人プラスになるはず。
立候補者リストを見ると、先日、社会党(PS)候補者に選出されたセゴレンヌ・ロワイヤル、早々に立候補を宣言していたFNのジャン-マリー・ル・ペン、既に450以上の推薦署名をもらったと明かしているLOのアルレット・ラグィエ、郵便配達夫を続けながら党を代表するLCRの若きオリヴィエ・ブザンスノ、このブログでちょっとその名に触れたMRCのジャン-ピエール・シュヴェヌマン、FNと並んで極右政党・フランスのための運動(Mouvement pour la France)党首フィリップ・ド・ヴィリエ、大臣経験もある緑の党(Verts)のドミニック・ヴォワネ…と、この辺りはお馴染みの顔ぶれ。すでに以前の大統領選に出馬したことのある人ばかりです。で、以前も出たけどまた懲りずに出るんですか!?と言いたくなる人もいます。というのは、もともと党内分裂によって離脱し、独自の政党を立ち上げたもののあまり追従者がいなかったりして、得票率が極めて少なかった立候補者。例えばMNRのブリューノ・メグレ。この人、まだやってるなんて知りませんでした。っていうか、奥さんは有罪判決受けて本人も裁判中じゃなかったけ? あとは小さな政党やグループからの立候補者(ハンディキャップ支援会など)が続きます。その中で、フランスの黒人協会代表評議会(conseil representatif des associations noires de France)創設者のひとり、ステファン・ポクランの初立候補は、だいぶ前になりますが、ちょっと注目をひいていました。 これから候補者リストの仲間入りをするだろうと思われるのは、ニコラ・サルコジUMP党首と、フランソワ・ベイルーUDF党首。また、共産党(PCF)の書記長、マリー−ジョルジュ・ビュッフェの立候補はいまだはっきりせず。社会党以外の左派の間で統一候補を立てるかどうかの問題があり、反グローバリゼーション運動の旗手ジョゼ・ボヴェが自推していたり、自然派TV番組で人気のニコラ・ユロの立候補を期待する声が挙がっていたりで、左派の大統領選挙運動は始動以前の状態、といった感じです。 しかし、大統領選挙に公式に出馬できるのは、500以上の市町村長の推薦署名を獲得した人のみ。毎年、この署名集めに苦労している極右政党の党首たちの様子が報道されます。なんだかんだいって彼らは大体締め切り直前にはしっかり署名を集めていますが、他の名の知れていない多くの立候補者たちは大抵この署名集めで挫折して出馬できないようです。 その発言がときにきわどく、人種差別的だとして度々糾弾されたユーモリスト(コメディアン)のデュードネも、毎回立候補を表明しながら署名を集められない口。今回は立候補を諦めたそうです。しかし、FN集会に参加したとかで、一部で物議をかもしています。 参照: Yahoo Franceより 「A six mois de la presidentielle: 38 candidats declares」(AFP) |
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16日木曜の午後5時から10時の間、セゴレンヌ・ロワイヤル、ドミニク・ストロス-カーン、ローラン・ファビウスの中から大統領選候補者を選出する党内選挙が行われました。
前評判では、やはりロワイヤル女史が一番人気。しかし、選挙前討論でストロス-カーン氏が追い上げており、その支持者たちは二次選を期待していました。というのは、16日の選挙で過半数を超える候補者がいなかった場合は二次選が予定されていたからです。ところがふたを開けてみたら、セゴレンヌ・ロワイヤルがだんとつ1位、60%以上もの票を獲得して彼女に決定。DSKことドミニク・ストロス-カーンが20.57%、 ローラン・ファビウスが18.73% の得票率でした。党内選挙直前にDSK支持の声が多く聞こえていた印象があったのですが、私が思っていたより彼の得票率は少なく、逆にファビウス氏が多くて、ちょっと意外でした。 地域別にみると、パリではロワイヤル女史は不人気で、過半数を割っています(約47%)。それでもDSK(37%)より多いそうですが。DSKは自らの選挙地盤地域(ヴァル・ドワーズ県)でも得票率で彼女に負けていたとのこと(DSK43%、セゴレンヌ・ロワイヤル45.1%)。ところが、前評判で支持率が一番少なかったローラン・ファビウスは、彼の守備地域(セーヌ・マリティム県)で61.5%を得ていたそうです。ロワイヤル女史はそこではたった24.1%。 さて、党唯一の候補者がこれで決定し、社会党は団結してセゴレンヌ・ロワイヤルを後援していく構えです。 昨日の敵は今日の友?ドミニク・ストロス-カーンは「これまでにないほど」社会党が大統領の座を占めるために貢献すると述べています。ローラン・ファビウスも同様。非ロワイヤル派だったその他の社会党政治家たちも、大統領選での党の勝利を目指して協力する意志を示しています。 しかし、左派の中でも、政治的傾向によってはセゴレンヌ・ロワイヤルを支持するかどうかは意見が分かれるところ。 緑の党のノエル・マメールは大統領二次選で社会党候補者を応援すると表明。 先日立候補を宣言したシュヴェヌマン氏は、PS候補者が誰になるかによって立候補を取り下げるかもしれないとほのめかしていましたが、とりあえず今はその気がないらしい。彼と立場の近いファビウス氏がPSの候補者なっていたら考え直していたでしょうが。ただ、以前、ロワイヤル女史が彼に「もし自分が社会党の候補者になったら後援して欲しい」と公表したことを受けて「彼女の言葉遣いは、私を利用することしか考えていない他の社会党員のものとは違う」とし、それについて感じるところがあるようです。フランソワ・オランド書記長もシュベヌマン氏に社会党候補者後援陣に加わるよう要請しており、彼の立候補が取り下げられる可能性はなきにしもあらず。 共産党は、セゴレンヌ・ロワイヤルの選出に対し、社会党が「憂慮すべき」方向へ向かっていると述べています。また、極左のLCRは、イギリスのトニー・ブレア首相を賞賛するロワイヤル女史の政治的方針に懸念を示し、社会党との連合を拒否、左派統一候補に応じないことを明言しました。 また、社会党の中でも、党がますます中道寄りになることに不安や不満を抱いている人たちは、ロワイヤル女史が予想ほどの票を獲得できないのではないかと疑念があるようです。 ところで、右派の最大政党UMPは、来年1月頃に候補者を決定する予定。候補者を確定したライバル社会党から一歩遅れをとっていると言えます。今のところ、サルコジ党首が候補者になることほぼ確実と言われていますが、現党首があまりお気に召さないシラク派の取り巻きもおり、他の候補者の名前が挙がってくる可能性もあります。 そんな分裂の気配もある中、先日のUMP党集会でアリオ-マリー防衛大臣がアファーマティブ・アクションについて批判的な発言をし、一部からブーイングを浴びました。アメリカ社会で取り入れられているアファーマティブ・アクション(フランス語では「ディスクリミナシオン・ポジティヴ」)は、サルコジ氏が積極的に提案しており、彼女の発言は反サルコジ的と受け取れ、サルコジ派からのブーイングとなったようです。後日、インタビューで「政治家である限り、闘いはしばしば厳しい。打撃を受けるものです。女性政治家は尚更、男性からの馬鹿にしたような態度や軽蔑的な態度にときとして直面しなければなりません」と答えています。大統領選立候補を否定はしていないミッシェル・アリオ-マリー。もうひとりの女性大統領選候補者、社会党のセゴレンヌ・ロワイヤルについて、「世論調査からただコピペするばかりでなく、自分の計画について説明しなければならないでしょう」との感想をもらしています。参照: Yahoo Franceより 「Une Segolene Royal triomphante lance sa campagne pour 2007」(Reuters) 「Michele Alliot-Marie affirme que personne ne la fera taire」(Reuters) Le Mondeより |
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11月の第3木曜日、言わずと知れたボジョレー・ヌーヴォー解禁日です。
お祭りは、零時をまわった時点から始まるそうですが、私の場合は近所でそんな気の利いたことをしているバーはないので、夜が明けて店頭に並ぶまで大人しく待ちます。(祭り好きな私としては、いつか参加してみたいとひそかに思っているのだが…。) 今年は英語で「It's Beaujolais Nouveau time」という世界統一の文句で宣伝。世界中で解禁日は一緒ですが、時差があるため、本国フランスより日本の方が一足早いのですよね。他にボジョレー・ヌーヴォーが輸出されて賑わうのは、ドイツとアメリカらしいです。最近は売上げの減少が深刻で、輸出に期待されているそうです。今後市場として注目されているのが中国。今年は上海と北京のチェーン店でボジョレー・ヌーヴォーの展開に力を入れたようです。 日本はというと、ボジョレー・ヌーヴォーにとって大のお得意さま。輸出量の約半分が日本向けだそうです。ちなみに、2005年の輸出量は、日本へは1200万本、ドイツへは330万本、アメリカに300万本。フランス・ワインに定評がある国といったらアメリカと日本、というイメージがあるのですが、果実味があってフレッシュなボジョレー・ヌーヴォーは日本人に特に好まれるのでしょうか?(じゃなくて、お祭り好きな人が多いからだろうか…。それとも単なる宣伝力のせい?) 数日前から、何かの機会で私が「16日はボジョレー・ヌーヴォーの解禁日だ〜」と言うと、フランス人の数人に「あれは美味しくない」と言われてしまいました。まあね〜、好みの問題が第一にあると思うのですが、それは美味しくないボジョレー・ヌーヴォーしか飲んでないからじゃないですか?とも思います。発酵が終わったばかりの寝かせていないワインだし、土地柄、普段のワインより安いという固定観念があるように思います。自分もそうでした。今朝見たTVのニュースでは、ボジョレー・ヌーヴォーの売れ行きが落ち込んでいるという話題で、バーの店主が「ボジョレー・ヌーヴォーの値段は上がっているけど、質が見合わないと感じる客が多くて、消費量が減っている」と話していました。たしかにね、「ボジョレー・ヌーヴォーは格別にうまいというものじゃない」「お祭りだから飲む」「今年の収穫の一番最初のワインだから飲む」のが前提だと思ってます。でも、やっぱり1〜2ユーロのボルドー・ワインが美味しくないように(美味しいと感じるものもあるかもしれないけど、頭が痛くなることは確実)、いくらかは出さなきゃボジョレー・ヌーヴォーだって美味しくないだろ〜と思いました。(以前にコメント欄で「お祭りだからそんなに高いのを買う必要はないと思う」という発言をしましたが撤回。というか、「お祭り気分を楽しむだけだったらそんなに高いのを買う必要はないと思う」に訂正。) で、買ってきました。 左から、Georges Descombes、Chateau Cambon、Domaine Foillard。(写真をクリックすると大きくなります。)実は最初の二本を予約していたのですが、試飲したら美味しかったので三本目も買っちまいました。どうも去年、知らずとフォワイヤール(写真右)を買っていたらしいのですね。そのとき「今年のボジョレーは美味しいな〜」と思ったのですが、今考えると「ボジョレー」の出来というよりドメーヌが良かったことが大きいかも。 さて、今日はおうちに帰ってシャトー・カンボン(写真中央)を開けました。これは、ボジョレーのナチュラル・ワイン醸造家として超有名なマルセル・ラピエールの手による葡萄から造られています。味も自然派。ガメイだ〜。バナナっぽい甘さあり。試飲をさせてくれたLAVINIAのディレクターさんは「これは本当に天然ぶどう果汁ですよ」と、イチオシのようでした。 試飲したフォワイヤールは、もっと「ワインだな」という感じ。ディレクターさんは「こちらは構造的です」と。うんうん、なるほど。短期間でよくこれだけの出来のワインが造れるもんだな〜と感心。そういえば昨年は夜7時頃お店に行ったのですが、残り3本とかで争うように買った覚えが。お店の人によると、フォワイヤールはファンも多いので、すぐ売れてしまうのだそうです。 それから同じく試飲のデコンブ(写真左)は、ディレクターさんに「もっとテロワール(土地の特色)の味がする」と言われたのですが、フォワイヤールの後でちょっと味がわからなくなってしまいました。別の日にゆっくり味わってみましょう。 ちなみにこの三本はどれも自然派ワイン。「不味い」「頭が痛くなる」という固定観念を覆すボジョレー・ヌーヴォーです。 ちょっと前に、ル・モンドWEB版で、世界ソムリエ・コンクールで優勝(だったかな?)したことのあるフランス人ソムリエとのチャットがあり、そのレジュメを読んだのですが、その中で、「新世界(オセアニアや南米、カリフォルニア)のワインが勢いを伸ばしていますが、将来、フランス・ワインに打撃を与えるのではないでしょうか?」という質問がありました。そこで、ソムリエの方は「テロワールをワインに反映させようと努力している人たちには問題がないだろう」と答えていました。 フランスで葡萄を栽培したい場合、栽培農家の数に限度があるため国の許可が必要だそうです。それを知ったときには、「そんなに沢山葡萄が作られているのか〜!さすがワイン王国」と思いましたが、同時に、量産型というか、機械的に葡萄を栽培し、工業的にワインを醸造している農家もものすごく沢山あるのだろうな、と思いました(というか殆んどがそうなのでしょうが)。フランスでのワイン業界の危機が叫ばれる一方で、海外で一躍有名になってそのワインの値段が釣り上がる醸造家もいる昨今、何の疑問をもたずに機械的・工業的にワインをつくり続けている大多数が自分達の首を締めているのかも…と思ってしまいました。 参照: Nouvel Observateurより 「Le beaujolais nouveau attendu a minuit」 Yahoo Franceより 「Le Beaujolais nouveau 2006, un bon cru mais la crise demeure」(AFP) |
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以前、telemainという番組で紹介されているのを見て、そのときは「へえ〜」と思っただけだったのですが、最近ポスターを見かけて俄然気になりだした目覚し時計があります。それは、光の目覚し時計。設定した起床時間の30分前から徐々に明るくなり、体がそれに反応して無理なく目が覚める、というもの。
いやあ〜、私、早起きにめっちゃ弱くて…。しかし、夏の暑い時期、鎧戸を閉めずに寝ていたら、外が明るくなると共に自然に目が覚めて、なんとなくいつもより早く目が覚めていたな〜ということを思い出し、段々明るくなる光に起こされるというのは辛くないかも…と。しかも、目覚まし音は森の中の鳥の声、または波の音か、池のほとりのカエルと鴨の鳴き声。以前から目覚し時計の音がとにかくイヤで、目覚ましはラジオに設定しているのですが、突然音楽が鳴り出すのも結構どきっとして心臓に悪い感じ。鳥の声なら更にビックリ度が減りそう。 でも、安い目覚まし時計ならこの10分の一の値段で買えるしな…と思うと……やっぱり頑張って起きるしかないのかな〜。 ところで、この光の目覚ましを検索していたら、他のメーカーでも「simulateur d'aube(擬似夜明け)」という同じような製品がありました。大手philipsよりこちらの方が本家本元だったりして? 同じサイトで、「luminotherapie(光療法)」なるものがあることを知りました。これは、季節的な鬱、つまり冬の間に気分が落ち込むケースなどに、医療的に開発されたランプを前に光を浴びるというもの。説明によると、体内時計は昼(光のある時間)と夜(闇の時間)というサイクルになっており、光が少なくなると調子が崩れるらしい。特に、メラトニンという、睡眠をつかさどるホルモンが光の減少に影響を受けて、それが原因となって鬱傾向になるのだそうです。例えば、冬の間の異常な睡眠欲(私?)や、異常な食欲(特に甘いもの)、朝の疲労感、頭痛、イライラ、やる気の喪失など。これは大体10月くらいから始まって、春の訪れと共に治るとか。5人に1人がこの「冬の憂鬱」になるそうです。 確かに夏に比べてとても日が短くなるフランスの冬。天気も曇りがちだったりすると、気が滅入ってきます。 ちょっとげんなりしてきたら、光療法もいいけど、手軽なところでは、クリスマスのイルミネーションを眺めたり、美味しいものを食べて友達とお喋りしたり、夜長を楽しむのもよいかな、と思います。 |
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フランスは本日、第一次世界大戦終戦記念日(1918年休戦記念日)でした。
例年どおり、凱旋門下の戦没者記念碑にて記念式典が行われ、シラク大統領が献花。 2003年からは第一次世界大戦の元兵士の出席がなかったのですが、今年はルネ・リフォーさん一人が出席。あいにくの雨という11月の天候の中、107歳のリフォーさんを気遣い、大統領が「寒くないですか?」と声をかけ、「まだまだこのようなお元気な姿でお会いできることを願います」と話すと、リフォーさんは「心が温まります!」とこたえたそうです。第一次世界大戦のフランス兵で存命なのは4人。リフォーさんの他は、ラザーレ・ポティセリさん(108歳)、ルイ・ド・カズナヴさん(109歳)、ジャン・グルローさん(108歳)。 休戦記念日の目前、9日から10日にかけての夜に、第一次世界大戦フランス兵の生き残り最年長者、モーリス・フロケさんが死去。111歳でした。 108歳、109歳と聞いてもすでにびっくりなのですが、生まれた年が「1897年」と聞くと、20世紀をまるまる横断してきたんだな〜と実感して感慨深いものがあります。 ところで、初めて気がついたのですが、第一次世界大戦のフランス兵のことを「poilu」と言うのですね。なんか獣っぽい…と思いつつ辞書をひいたら、形容詞では「毛の生えた、毛むくじゃらの」という意味、名詞としては「(第一次世界大戦の)フランス兵士」。フランス兵士は毛皮でも着てたのかしら? 参照: Yahoo Franceより 「L'un des derniers "poilus" sous l'Arc de Triomphe」(Reuters) 「Les quatre derniers poilus de la "Der des der"」 (Reuters) 「Le plus vieux poilu decede a 111 ans, la veille du 11 novembre」(AFP) |
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2007年の大統領選一次、二次の選挙日が決まり、そろそろ各党の候補者選びも本腰が入ってきた感じです。
社会党は10日後に党内選挙が実施されることになっています。候補者候補はセゴレンヌ・ロワイヤル、ドミニク・ストロス−カーン、ローラン・ファビウスの3人。相変わらずロワイヤル女史が一番人気ですが、党内討論で変動があり、ストロス−カーン氏がちょっとポイントを上げてきています。 …という中、ジャン−ピエール・シュヴェヌマンが立候補するというニュース。 「また〜っ!?」という反応をしてしまいました。最近すっかり影が薄くなってて、この人のこと、忘れてました。はあ、懲りないねえ。参照: Yahoo Franceより「Jean-Pierre Chevenement candidat a l'election presidentielle」(Reuters) |
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この前の月曜、手とお腹に湿疹が出始め、ぎょっとしつつおそるおそる「様子見〜」と、それ以上増えないことと消えることを祈っていたら、火曜日には顔にも出てきてしまった。お誘いいただいていたその夜のハロウィン・パーティーに泣く泣く欠席の旨、電話連絡。「医者に行ったほうがいいよー」と言われながらも、どうも気が進まないと答えると、「まあねー、私もセクハラみたいのされたしー」という返事。益々行く気が萎える。そのうえ、フランスには約10年住んでいるのだが、実は一度も一般医に行ったことがない(盲腸で大きな病院の緊急窓口から診察してもらい、そのまま入院したことはあるが)。何かというと医者に行くフランス人には珍しく思われるだろうな。かなりためらい、迷っていたのだが、翌日は祝日だし、週後半は仕事もあるし、意を決して近所に住む大学教授に電話し、良い医者を知らないかとたずねてみた。教授は「君、病気なのかい?」と驚いて心配そうに聞き返してきた。「いいえ、湿疹が…」と答えたのだが、とても慌てた様子で自分の主治医の住所を教えてくれた。そこは地下鉄を乗り継いで20分ほどのパリ市内。なるべく近くで、と思い、同じ地域の住人である教授に聞いたのだが…結局遠いじゃん……。しかし何より、信頼できる医者の方がいい。とりあえず15時から始まる予約なし診察へ。日本の開業医などと違って、普通のアパートの一角。15時を5分ほど過ぎて到着すると、待合室にはすでに4人。一人約30分ずつかかり、結局2時間近く待たされた。そこにあった椅子は、カフェによくある木製の椅子で、少々座り心地が悪い。ソファーにしてくれればいいのになー、病人にこの椅子は辛いだろうにーとか、余計なお世話なことを考えつつ、予め持ってきた本を読んで時間を潰す。先生自らが呼びにきて、いよいよ自分の番。看護婦のようなアシスタントはいない。先生とまずは握手。医者と患者という立場で握手の挨拶を交わすというのも、なんだかちょっと可笑しな気分。診察の結果、「アレルギーですね」とのこと。原因はわからないけど、食べ物のせいか、虫に刺されたのではないか、という。薬の処方箋を出してくれた。
仕事に行くと「ワインの飲みすぎだろう」とからかわれた。湿疹の出る二日前から飲んでないんだけど…。もしかして禁断症状?とか言ってみたり。真面目な話、魚介類では?とも言われた。しかし、どうもはっきりした心当たりがなくて、湿疹の出始めた前日の昼に食べたインスタントラーメンが怪しい気がする。魚介類の出汁が入っていたかも。フランス人の友人たちにはストレスじゃないか?とも言われた。ストレスで蕁麻疹が出る人が意外に多い、ということを知った。しかし、ストレスがたまるようなハードな生活はしてない(っていうか、めちゃめちゃだらだらしてるし)。どちらかというと、薬を飲んでいるせいでお酒飲めないのがストレス。 一週間経って、今はだいぶ湿疹あとがひいてきた。が、まだちょっと残っている。処方された薬は、一日一回服用で15日間。ボジョレー・ヌーボーにはぎりぎり服用期間が終わっているはず…。早く回復してくれ〜。 |
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前回からの続きとして、fenestraeさんの昨年12月8日のページを参照にさせていただきつつ、もうひとつ、「移民系の暴動」と呼ばれることについて。
fenestareさんが訳してくださった総合情報局のレポートの抜粋に、以下のような部分があります。 これは、暴動を起こしている者に関する報告の一部です。ここで報告書の筆者は「シテ(郊外集合住宅)の若者たち」について述べていますが、「移民系」という言葉は使用していません。 ところで、前々回紹介したミュッシェリ氏とドゥロン女史によるレポートの中で、「〔暴動によって検挙されているのは〕ほとんどが16歳から18歳で、多数が『移民出身』、主にマグレブ系である。彼らは、土台はしっかりしているが社会経済面で不安定にさせられた家族の出で、社会的な面で脆弱である」という見解がありました。 これを読んで、「だからやっぱり『移民系の暴動』、『マグレブ系移民の子供の暴動』なんでしょう」と言う人はいると思います。もし「多数」が全体を表すという考えを容認するならば、論理的には間違っているといえません。しかし、二人の研究者が書いた簡略な結論の二つ目の文への着目の仕方で多少見方が変わってくると思います。 「彼らは〔…〕社会的な面で脆弱である」というのが、「移民出身」を修飾した付属的な情報でしかないと捉えたならば、「移民出身」が「暴動」の主体になるでしょう。このとき、「移民出身」の定義は読者に任されたままになります。「社会的な面で脆弱である」ことは、読者が思い描く「移民出身」に後から付け加えられる一つの情報でしかないわけです。 しかし、二つ目の文はレポートの筆者がいう「移民出身」が何を指すのかを具体的に説明しているものだ、と解釈すれば、多少事情が変わってきます。「移民出身」というとき、それは知らず知らずのうちに社会にハンデを負わされることを意味する、とするならば、「暴動」の主体は「社会的な面で脆弱」な者であると言えます。 さて、先のfenestraeさんのページからの引用に戻ると、「シテの若者たちは、〔…〕フランス社会から排除されているというその社会的境遇に基づく強い自己アインデンティティの意識をともなっている」とあります。この「シテの若者たち」こそが「暴動」の主体であるわけですが、シテの住民の多くは移民系家族であり、そこから「多数が全体を表す」方式により、「暴動」の主体は「移民系の若者たち」と言われました。しかし、総合情報局の報告書は、「シテの若者たち」の「社会的境遇に基づく強い自己アインデンティティの意識」の面に注意を向けています。彼らは社会的に「不利をこうむっていると感じて」おり、この点で、ミュッシェリ氏とドゥロン女史によるレポートが述べている「社会的な面で脆弱」という指摘と合致します。その社会的な不利が「貧困、肌の色、名前によって」であると、総合情報局のレポート作成者は考えており、その前の文で「必ずしも民族的あるいは地理的な出自だけによるのではなく」とわざわざ断っているところをみると、移民出身者を想定していると考えられます。が、この場合、「移民出身」であることは付随的であり、社会的な「不利をこうむっている」ことが「社会的境遇に基づく強い自己アインデンティティの意識」につながっていると読め、この筆者が強調したいのはこちらの面でしょう。 昨年の暴動は主に問題の多い郊外地域で起こっているので、その主役は「郊外の若者」と見るのが自然だと思います。しかし、なぜひとはそれを「移民系」とカテゴライズするのか、なぜそのカテゴリーを当てはめるのか、そのように括ることで何をいわんとしているのか。そこに潜んでいる考えを問い直してみることで、違ったアプローチが生じてくるのではないかと思います。 また、そこには短絡に移民問題に結びつけ、極右的な方向へ引っ張られる危険性もあります。「移民系」という語に「他国から来た移住者の子供」という意味だけを与え、「暴動を起こすのは悪い輩」「暴動を起こしているのは移民系」「移民系は悪い輩」というヘタな三段論法に導かれる可能性です。 「民族的な暴動」というときは尚更、なぜそう呼ぶのかを問うてみるべきだと思います。 しかし、「移民系」の意味するところが「社会的な不遇に会っている者」であるならば、「移民系の暴動」ではなく「郊外シテの若者の暴動」と呼ぶべきなのではないでしょうか。その行為者たちに移民系を多数含むといっても、残る少数は非移民系(こういってよければ「生粋の」フランス人)であり、その少数が多数と共に「暴動」全体を構成し、また、「暴動」の性質を特徴づけていると見なすならば、「暴動」がどういうものかを言い表わす「○○の」という形容からその少数を排除するべきではないでしょう。 また、反対に、シテ以外に住む移民系家族もいます。移民系全体が「社会的な不遇に会っている者」なわけではありません。 つまり、「移民の暴動」と呼ばずに「シテの若者たちの暴動」と呼ぶ方が適切だと思います。 と同時に、この「暴動」を「誰」のものかと考えるとき、「シテ」に対する社会差別と「移民出身」に対する差別の両方が浮き出てくるように思います。実際にそういった二つの差別が現実のフランス社会に存在していると感じているので、どちらか一方のみが問題にされて他方が忘れられたり、二つを一緒にしてしまったりしないよう、議論が続けられるといいなと思っています。 フランス人たちは「移民系の暴動」とはあまり公言しません。そう呼ぶのは差別的であると見なされていますし、「郊外の暴動」と呼んでいます。しかしそれは逆に、移民出身者への無意識の差別に対して目隠しとなっているかもしれません。 |
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