飲みきれなかったワインの保存法

rayさんからコメントを頂いて、そのお返事にリンクを貼ったのですが、先日見つけたフランス語のワインサイト「飲みきれなかったワインをどう保存するか」について読み、面白かったのでご紹介します。

瓶に空気が多いと、それだけワインが触れる酸素が多いということで、例え栓をしても、そのまま置いておくと酸化してしまいます。
そこで、一つ目の解決法。栓付きで売っている空気抜き。
17662_g.jpg←例えばこんなやつです。
これが一番一般的な方法ではないでしょうか。
しかし、これでも完全に空気を抜くことは出来ません。特に瓶の半分以下の量しかない場合、うまく保存が出来ません。
かさを高くすればいいので、ガラス玉を入れるのも解決法の一つ。

二つ目にあげられているのが「Bag in Box」。これは自分がどうにかするというより、そういう形態のワインを買うということです。Bag in Boxとは、その名の通り箱の中に袋が入っているもので、その袋には注ぎ口がついていますが、外からの空気の侵入を防ぐ構造になっています。なので、一度開けたものでも、長持ちします。
でも、そんな形態のワインなんてなかなか売ってないですよね…。

三つ目は、中性ガスを注入する方法。
そうすると、ワインの上にガスの層ができ、空気に触れることを防いでくれます。
飲食業では、この方法が使われているようです。
このガスは、個人用にはスプレータイプのものが売られているらしいですが、なかなか手に入りにくいし、業務用は高くつく。ということで、あまり実用的手段ではないようです。

四つ目にあげられている方法が一番経済的。ズバリ、「詰め替え」です。
予め清潔にした空のハーフボトルを用意しておき、飲むワインを抜栓した後、すぐに半量を詰め替えます。そしてハーフボトルに栓をして保存する。
この方法だと、長く(といっても2、3日)保存できるようです。
ただし、最初から飲む量が決まってしまうので、その点で柔軟性に欠けます。

結局、一つ目の方法が一番簡単。でも、このページを書いている人は、色々と試してみたけれど四つ目の方法がワインの味が変わらなくて一番良い、と言っています。ハーフボトルに24〜48時間おくと、大体2時間のデカンタに等しいとのこと。それでも、4、5日おいてしまうと「瓶の病気」なるもの(ってなんだろ?カビとか?)が発生してしまうそうなので、早めに飲んだ方がよさそう。量が決まってしまうことについては、「消費アルコール量をコントロールできるから、必ずしも不都合ではない」とポジティブなお言葉。

追加点。
もし、ただ栓をするだけ、または一つ目の方法をとる場合は、冷蔵庫に入れて保存すると、酸化速度を遅らせることができる場合も。
そして、一度開けたワインは、15℃以上のところにはおかないこと。
更に裏ワザ!残り量がいっぱいではなく、ただ栓をするだけの場合は、そっと息を吹き込む。そうすると、二酸化炭素が入り酸素の量が減ります。ただし、お客さんの前でやらない方がいいでしょう(もう来て欲しくない客の場合以外は)…。
以前、私はよくやってしまっていたのですが、コルクを逆さにして栓をするのはよくないそうです。上の部分は必ずしも清潔ではないことが多いのが理由とのこと。

さて、ナチュラル・ワインは酸化防止剤が少ないので、一度開けたワインは長持ちしないのでは?と思っていたのですが、亜硫酸完全ゼロでなければ、逆に時間をおいた方が味の変化を楽しめる場合もあるそうです。ナチュラル・ワインのネット通販の解説を読んでいると、時々2日目の味のことも書いてあったりします。すごい!
でも、うちの場合、すぐに空けてしまって2日目まで残らないんですけど…。

vin bio (biologique et biodynamique) 2

昨日、自然派という広い意味で「ビオ」という言葉を使うならビオ・ワインと呼んでもいいのかもしれない、と書きましたが、Laviniaのサイトには、「bio」表示について「vin issu de l'agriculture biologique(有機栽培からできたワイン)」と説明されているのを見ると、やっぱりビオ・ワインとナチュラル・ワインは違う!と思ってしまいます。ブドウがビオ(有機栽培)だというだけではねえ。ワインって醸造も大切でしょう、やっぱり。

というわけで、ビオ・ワインとナチュラル・ワインの違いにこだわっちゃいましたが、酸化防止剤がほとんど入っていないということがナチュラル・ワインを特色づけており、更に他のワインの味との決定的な差をつけているように思います。

亜硫酸についてインターネットで検索しているうち、なんとなくわかったのは、亜硫酸は酸化防止剤の役割を果たすと共に、ワインの味に安定性を与えているということ。
醸造の際に亜硫酸を加えると、殺菌作用が働くので、造り手が望まない発酵や味の変化を回避することができます。すなわち、亜硫酸を使用すれば、毎年同じワイン醸造所としての味のワインを(勿論、天候などによるブドウの出来に左右される面はありますが)出荷できる。
しかし、同時に、亜硫酸はブドウに付着している本来の自然の酵母やうまみも殺してしまうということ。

ところで、ナチュラル・ワインのことを調べていると、「テロワール」という概念が重要であるらしいことがわかるのですが、「テロワール」とは一般フランス語で「地方の特色」のこと。ワインにおけるテロワールとは、ブドウが栽培される土地の特色、ブドウが根を張る土、ブドウが呼吸する気候などのこと。大地に染み込んだ水を吸い上げるブドウには、その土の特性が反映されます。ナチュラル・ワインの造り手たちは、そのブドウの「テロワール」の味を生かそうと努力しているらしい。
亜硫酸を使わないナチュラル・ワインは、自然の酵母によって「テロワール」を体現したワインになるというわけです。

(と、断言調で書いてますが…何分素人の聞きかじりなので、間違ってたり早合点もあるかもしれません。大筋では合っていると思うのですが。)

先日飲んで、すっごく美味しかったDomaine Richaudのワイン(Terre d'Aigues 2005)の裏ラベルには、ブドウやテロワールの特徴と共に、ドメーヌについての説明がありました。そこには、「ヴィンテージのアイデンティティを消し去る、もしくはスタンダードなワインを作ることに貢献する薬品や技術の使用を再検討し、自然なワイン醸造法に近づいた」ドメーヌ(カーヴと書いてありますが)であると表明されています。
最初に読んだ時はあまりピンとこなかったのですが、亜硫酸とナチュラル・ワインの関係について調べるうち、この言葉の意味が理解できました。

しかし……ということは、同じ造り手、同じ樽でも、年によって味がだいぶ違ってたりするってこと?
そんな〜!そしたら飲んでみたいワインがめっちゃ多くなっちゃう!

ワインの世界は奥が深いのですね…。ワインのことをもっと知りたいと思いつつ、それ以前に経済的に破綻を来たしそう。

おまけ↓
etiquette.jpg昨日飲んだワインのラベルです。
きれいな青で、気に入りました。

ワインは、Guy BretonのBeaujoulais 2005 Cuvee Mierylou(?キュヴェの名前が読み取れない…)です。
渋みがなくさわやか、ボジョレー的な軽さ、きめ細かい甘さで優しい味わいでした。
あっという間に一本空けてしまった。